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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(406)一人ひとりが目標を持つこと―2
2023年1月19日
「私どもの会社が曲がりなりにも、成長してきた原動力は、目標を大切にする心を形に表してきたからです。心が挫けそうになったら、創業期からの社員一人ひとりの目標書を読むのです。生き方を大切にするということは、目標にチャレンジする姿勢から生じると思いますよ」
私に語って下さった社長の言葉である。
A社では12月の忘年会の前、1年の反省会を、一人ひとりが目標書を読み上げてチェックする。
達成項目には、内容に応じて、社長から金一封、賞品が手渡される。賞与とは別の報酬システムである。
会社全体には、言うまでもなく、全社利益目標がある。こうした個人目標と全社目標を一致させていく風土の形成は経営活性化のポイントである。
目標は具体的でビジュアルであること
目標には数字で示すことと、内容で示すことと2つの側面がなければならず、しかも、具体的でビジュアルであることが大切である。
具体的とはまず時間、毎日、毎週、毎月、3か月、6か月、1か年と、きっちりと設定することである。商品別、得意先別、地域別にと売り上げ、粗利目標を持つことである。
ビジュアルとは例えば事務所の壁を活用して、売り上げ、粗利の目標達成度合を表すグラフを個人別に表したりすることである。
漠然と日々を過ごしたり、単に発破のみをかけていく経営スタイルであってはならない。
先ほどのA社では、上半期の6か月が済むと、7月に全体会議を行う。その時、スライドを作成して、社長が発表する。展示会の模様、接客の様子、壁に貼っている目標への達成具合を示すグラフ等を活用して活動を振り返る。
そして実績と目標とのギャップを分析して、対策を話し合い、決定していく会議をもっている。目標は具体的でビジュアルであることが肝要なのだ。 (つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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