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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(237)面接・入社時の確認と教育
2019年3月18日
2.採用面接の留意点
・ドライバー人材の確保と定着の現状
「求人しても反応が悪いですね。せっかく面接しても、なかなか入社させるほどのドライバーはいませんね」。配車担当者の嘆きである。背景にあるのはドライバーの賃金水準や労働条件がある。
ドライバーの賃金は上昇していない。賃金体系が歩合制であると運送収入が低迷していると上がらない。固定賃金だと経営状況の悪化によって、なかなか上げにくい。営業利益率は売り上げに対して1〜3%が大半で低収益構造となっている。賞与にしても、なかなか出せない。せいぜい夏と冬に寸志として5万〜10万円が相場である。
労働条件についても厳しい。荷主によっては1年365日体制のところもあり、必然的にドライバーは休日出勤をよぎなくされる。「正月元旦から仕事をしています」ともらすドライバーさえいる。その上、働く者の意識がある。一昔前のドライバーは「給料が高いし、車が好きだ」と胸を張ってハンドルを握っている者が多かった。最近は「給料は安いけれどドライバーにでもなるか」と元気がない。フリーター暮らしも、これ以上続けにくいと、フラリと物流業界に入ってくる者が多い。きつい、汚い、危険の3Kプラス「給料が安い」︱︱かくしてドライバー人材は集まらない。せっかく入ってもすぐ「ケツをわる」。ドライバー人材確保は厳しい局面に立たされている。せっかく確保しても定着率が悪い。物流品質トラブルを多発するドライバーもいる。ドライバーの確保と定着策について取り上げる。 (つづく)
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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