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ブログ・小山 雅敬
第164回:運転職募集の求人票に書くべきキラーワードとは
2019年9月3日
【質問】ハローワークに運転職募集の求人申込書を出していますが、ほとんど応募がありません。求人票に書くと効果があるキラーワードがあれば教えてください。
最近は、若者を中心にインターネット経由の応募が増加し、相対的にハローワーク経由の応募が減る傾向にありますが、幅広い年代から人材を募集するためにはハローワークは極めて重要な求人媒体です。
弊社の顧問先である運送会社の中には、ハローワークのみでコンスタントに100人以上の運転職を採用している会社もあります。求人票からの応募を増やすためには、求職者の心に訴求するフレーズを入れて、わかりやすい文言で記載する必要があります。
まず、求人票で最も重要な項目は、労働条件「賃金」欄の(a+b)の金額です。最初に賃金の金額(〇万円以上)で検索する求職者が多いからです。次に、賞与や退職金の有無、週休2日制もしくは日祝休みの有無、事業所の所在地は近隣か、なども注目され、はじめに検索されやすい項目です。これらで検索されて残るためには、人事賃金制度の見直しが必須になります。次に、検索後の企業一覧に残った場合には、求人票の「仕事の内容」欄の文章が重要になります。「仕事の内容」の他、「特記事項」「備考」の各欄はいずれも大事な会社のアピールポイントとなり、ここに訴求力のある文章を記載することが極めて重要になります。
コンサルティングの現場で効果があったフレーズの例と訴求の背景をいくつか挙げると次のとおりです。①「入社支度金あり」「入社祝い金あり」…入社月の当座の生活資金に充当できるため②「事故賠償金なし」「事故費の給与天引きはありません」…事故修理代の自己負担が不安なため③「給与のほかに旅費日当(現金支給)あり」「給与と日当を合わせて月総額〇万円程度」…本人が自由に使える現金が魅力だから④「高速代全額会社負担」…前職で高速代を給与から引かれ不満だったから⑤「定期便で安定しています」…フリーやスポットの仕事ではなく、常時安定した仕事を望む⑥「休日が固定しており、休みの計画が立てやすいです」…運転職は休みがとりにくいイメージがあり、固定した休日は安心⑦「半数以上が未経験からのスタートです」…未経験者が応募しやすい⑧「免許資格取得支援制度あり」…キャリアアップできそう。他にも効果的なフレーズはありますが、求職者の立場に立ってなるべく詳しく伝えることが重要です。
(コヤマ経営代表 中小企業診断士・日本物流学会会員・小山雅敬)
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筆者紹介
小山 雅敬
コヤマ経営
昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。 -
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