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ブログ・名南コンサルティングネットワーク
第1回:コンプライアンスは「売れる」
2013年7月15日
「先日、荷主から協力会社との関係が〝独占禁止法違反〟ではないかと言われたのだが、先方の言っている意味がわからない。いままでこれでやってきたし、協力会社からも文句は出ていないのだけど…」という質問をよく受けます。役所さえ通れば、だれも文句を言わなければそれでいいという時代は終わり、あるべき姿と比較して、今が正しいかどうか、という時代がきました。
日本はこの十数年、いわゆる市場経済重視の思想に基づく社会を指向し、規制緩和に取り組んできました。そして規制緩和と並行してもたらされたものがコンプライアンスです。コンプライアンスとは、明文化された法令の要求を順守することです。具体的に企業として何をやるのかといえば、経営者の指揮下、(1)守るべき法令がはっきりすること(2)それがきちんと守られているか。そして守るためのコストと守らない場合のリスクを評価すること(3)企業が本当に必要と見る法令の要求を達成するための是正活動を行うことです。
日本でのコンプライアンスは、まず大手企業から浸透を始めました。そしてコンプライアンス企業は、取引先にもそれを要求します。つまり、自社が、社会に必要とされ続ける存在であるための重要な資格となったわけです。商品の独自性、すなわち品質・価格・納期・サービスに並ぶ「強み」となります。これこそが、コンプライアンスは「売れる」という所以です。
厳しい経営環境にある運送業とって、社会(荷主、協力会社、従業員、監督官庁など)との関係をコンプライアンス重視の関係にもっていくことは、強い企業への近道といえます。
これから隔週で、弊社の運送業支援チームの専門家により、「運送業にとって、売り上げアップ、利益アップ、企業永続など、企業の成長と発展に直結するコンプライアンスの話題」を提供していきたいと思います。
(荻野恭弘・名南コンサルティングネットワーク http://www.meinan.net/)この記事へのコメント
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筆者紹介
名南コンサルティングネットワーク
東海地区トップクラスの経営コンサルタント集団。税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、不動産鑑定士、中小企業診断士など様々な資格を活かし、経営コンサルティングだけでなく労務管理、税務会計、各種登記・許認可申請、資産運用助言、ISO認証取得支援、マネジメントシステム構築支援など中小・中堅企業の経営をトータルにサポート。「運送業支援チーム」を結成し、業界特有のトラブル対応やトラブルの未然防止策などの経営支援に力を入れている。
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