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ブログ・野口 誠一
第20回:倒産の前触れ第15条/八起会の記事が気になりだしたとき
2004年3月4日
倒産の前ぶれ15カ条の最後は、『八起会の記事が気になりだしたとき』である。
これはほぼ間違いない。わが会員たちもほとんどが「八起会の存在を知ったのは、目の前に倒産がチラつきだしたときだった」と認めている。私の著書や八起会に関する記事が目に止まりだしたら、危機が近づきつつあることを警戒してほしい。
長引く不況と大倒産のおかげ(?)で、八起会もいまや全国区と言っていいが、それでもまだ私たちの活動に対する誤解が2つある。
1つは、私たちの活動がボランティアであることがあまり知られていないことである。
倒産110番が鳴るたびに「相談料はいくらでしょうか」と尋ねられるケースがいまだに多い。そんなときは「ボランティアですから無料です。お気軽にどうぞ」と答えるが、この面の認知度がいま一つ足りないかと反省している。
もう一つの誤解は、相談者のほうが勝手に「八起会は倒産駆込寺だから、倒産してから相談しに行くところだろう」と思い込んでいることである。これは大いなる誤解で、ぜひとも認識を改めていただきたい。
八起会は「倒産者を救う会」であると同時に、「倒産を防止する会」でもあり、早めに相談して頂くほど倒産に先手が打てる。どんな名医でも、手遅れの患者を治すことは不可能であろう。私たちにしても、もう少し早めに相談してくれればなんとでもなったものを…と、ホゾを噛むケースが多々ある。倒産も病気同様、早期発見・早期治療がいちばんである。
八起会の記事に限らず、倒産や破産など似たような記事が気になりだしたら、早期治療の第一歩として、信頼できる先輩なり友人に相談し、アドバイスを受けることである。
見栄や外聞から手遅れになることだけは避けてほしい。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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