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ブログ・鈴木 邦成
第558回:ロジスティクスにおけるRPAの活用
2019年8月18日
企業がパソコンなどを用いて行う作業をソフトウエアの活用などにより、自動化・省力化することをRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション:「事前に決められた手順を自動化するしくみ」)といいます。
RPAは当初、金融機関の事務処理の自動化などを中心に広まりましたが、ここにきて物流・ロジスティクス領域への導入にも注目され始めました。配車・傭車業務や入出荷業務に関連する事務処理を自動化することができるというわけです。
RPAは人工知能(AI)とは異なり、プログラムが自律的に状況に対応するということはありません。ただし、人間の作業者などに代わり、定められた作業を自動的に進めていくことができます。単調で膨大な量に及ぶ作業でも人間に代わり、行うことが可能になります。
そこで単純な入力作業や帳票などの作成など、意思決定を必要としない定型かつ反復作業となるルーチン業務への活用が注目されているのです。
例えば、物流センターにおけるピッキングリストの作成をはじめ、一連の受発注業務や商品管理業務などの効率化に威力を発揮することになります。さらにいえば、人間に代わり、夜間に大量の出荷伝票処理を行うといったことも可能となります。
もちろん、将来的にはRPAをAIと融合させていくことで物流センターの自動化、無人化への道筋をより明確に示していくことが可能になっていくのでしょう。
この記事へのコメント
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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