皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構（ＪＡＰＰＡ）理事長の上西一美です。

先日、ジャパントラックショーで「２０２４年問題における交通事故防止の在り方とＳＤＧｓの取り組み」というテーマで話をさせて頂きました。会場は予約段階で満席、また講演後の名刺交換も多くの方とさせていただき、改めてこのテーマは深刻な問題であることを認識しました。

さて、この講演会で一番伝えたかったこと、それは「スキマ時間の活用」でした。２０２４年に向けて残業時間の削減は必須ですが、単なるカットでは誰も幸せになりません。少ない時間で、成果を上げていくことが一番大切ではないでしょうか？

とは言え、運送会社さんで運転者に効率性を求めても限界があると思います。では運賃を上げていくことが可能かというと、もちろん、若干の値上げ交渉は可能かもしれませんが、劇的に上げていくのは現実的ではありません。そういう状況下では、残業の削減は、単なる賃金カットにつながり、従業員が不幸になるという負のスパイラルに入るような気がしてなりません。

取り組むべきことは賃金以外の無駄な経費をカットすることだと思います。中でも、交通事故による被害額の削減が一番理想的ではないでしょうか？　ただし、事故防止教育に、限られた拘束時間の中で時間を使ってしまうことは、売り上げにも若干影響するでしょう。そこでｅラーニングなどで運転者の待機時間を教育に有効活用する、こんな話を講演でしました。

４月にサービスを開始したｅラーニングですが、この１か月で１０００ＩＤを超えました。まさに今のニーズに合った新しい教育スタイルだと再認識しています。ぜひ、スキマ時間に安全教育を行い、１車あたりの粗利を増やし、時間をカットしても従業員の給与を確保してあげて下さい。