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物流ニュース
ワックインターナショナル 視力トレーニング機器、事故防止にも
2020年5月5日
かつては過酷な労働環境が当たり前と言われていた運送業界だが、働き方改革や健康経営などが言われるようになり、従業員の健康管理は必要不可欠となった。健康維持のために様々な取り組みがなされているが、長時間集中してハンドルを握り続けるトラックドライバーは、目の負担も相当なもの。そこで、健康促進に加えて事故防止にもつながるとして、ワックインターナショナル(大阪市中央区)が製造・販売する視力トレーニング機器「WOC─iPRO」が注目されている。同機器は、全国の眼科の約半数に導入実績をもつ医療機器の原理をもとに、職場や家庭で使えるよう一般向けに開発したもので、1回3分間の使用で、疲れた目の筋肉をリフレッシュさせるという。
目のピント合わせは、レンズの役割を果たす水晶体で行われる。水晶体を厚くしたり薄くしたりすることで対象物を捉えて「見る」のだが、その調節をしているのが「毛様体筋」という目の筋肉だ。しかし、毛様体筋が緊張で凝り固まると、ピントの調整がうまくいかなくなる。同機器を習慣的に使用することで凝り固まった毛様体筋をほぐし、元来の働きを取り戻し、ピントが合うようになると言う。
同機器をのぞき込むと、きれいな立体風景が3分間映し出される。独自開発した特殊なフィルムとレンズの作用で、その風景は遠くの山や月と同じ距離感=無限遠方の状態となる。これにより、遠方を集中して30分程度見たときと同等の効果が、わずか3分間で得られる。
同社の渡邊亜矢取締役は、「もともとは子どもの仮性近視の回復のための医療機器だったが、この20年、パソコンやスマホの普及により、大人になってから視力が悪くなる人が急増。白内障や老眼の進行も若年化しているなか、このトレーニングは、大人にも有効ではないかと考え、改良した」と開発の経緯を語り、「トレーニングを始めて2週間ほどで効果を実感し始め、8週間を目安に安定する」と利用者の傾向を説明。同氏によると、近視や老眼の緩和をはじめ、深視力の維持、頭痛や肩こりなどの不定愁訴にも結果が出ているという。
同機器の一般企業向け総代理店であるコスモ技研(東京都台東区)環境事業部セクションチーフの中條路子氏は、運送事業者の導入事例として「朝の点呼時や運行から戻ったときの使用を推奨している。ドライバーさんだけでなく、パソコンを駆使する管理者や事務の方にも『目がスッキリするので仕事上のミスが減った』と言われると嬉しい。また、実際に60代の方がトレーニングを続けた結果、運転免許証の『眼鏡等』がとれた! と大喜びされた事例もある」と説明する。
コスモ技研では同機器をレンタルで提供しているため、メンテナンスや故障時の対応も手厚い。飽きることのないよう、風景フィルムは年に1回交換できる。
「トラックドライバーの方々は、日頃遠くを見て運転しているので、本来なら視力が悪くなりにくいはずだが、今は休憩時間や荷待ち時間などをスマホで時間潰しされる方が大半なので、どうしても目に負担がかかる」と指摘。「視力低下による悪影響が危惧されるほか、交通事故など、運送事業者は命を預かる仕事なので、会社としてぜひ対策に取り組んでいただきたい」と同機器の活用を呼びかけている。
◎関連リンク→ 株式会社ワックインターナショナル
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