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物流ニュース
富士運輸 SNSフル活用でドライバーの魅力を広く訴える
2020年6月6日
長距離輸送の「ロジスティクス・プロバイダー」として、2年後の2022年に大型トラックの保有台数2000台、そして8年後の2030年には3000台を目標に取り組む富士運輸(奈良市)。
松岡弘晃社長のリーダーシップと、他の追随を許さないその柔軟な発想は、同社の成長の礎をしっかりと築いている。フェイスブックにツイッター、ユーチューブやTikTokまで、SNSをいち早く取り入れ、フル活用する同社の取り組みには、子供たちへのトラックのイメージの浸透、さらに、一般への企業認知度の向上など、さまざまな戦略がちりばめられている。
同社のグループ会社であるセノプロ主催の新車発表会には、トラックドライバーユーチューバー5人が集まった。
その中の2人、「Shimijun」と「blogちゃんけ」は、同社のドライバーでもあるが、「おじとらチャンネル」「もこちゃんチャンネル」そして「ばーしちゃんねる」は、違う会社に勤務しているトラックドライバーだ。それぞれが数万人のチャンネル登録者数を持ち、トラックドライバーユーチューバーとして確固たる地位を確立している。
5人のユーチューバーはそれぞれトラック、そしてトラックドライバーという仕事を広く一般に浸透させるべく活動を行っているが、富士運輸では、そうした活動において、同社の情報を積極的に提供。同社に勤務しながらユーチューバーとして活動することに対しても、松岡社長自ら応援している。
さらに、同社福岡支店に勤務するドライバーが、西郷隆盛に似ているということから、会社公認で「西郷どん」というキャッチフレーズを付け、ボディには、自身の写真をプリントしたトラックを走行させている。
今回の発表会には、福岡からその「西郷どん」も参加し、会場を盛り上げていた。
業界では若年労働力の不足が懸念されているが、こうした中で同社は、若者が活用するSNSを通して、トラックやトラックドライバーの魅力を広く訴えている。
「ユーチューブをはじめ、SNSを見た子供たちが、5年後、10年後に、トラック業界へ入ってきてくれると嬉しい。そしてその上で当社を選んで頂けるとなお嬉しい」と同社の川上康生部長は話す。
さらに、SNSの活用には、違った狙いもある。
「物流業界の中での当社の認知度は、昔に比べては浸透してきている」が、「業界外の広く一般では全く認知度がないのが実情。富士運輸って何?というのが世間一般の見方」とした上で、同部長は、「SNSを通じて、少しでも広く富士運輸の名前を知ってもらえたら」と話している。
若者へトラックの魅力を伝える一方で、企業認知度の向上を図る。同社のSNS活用には、そんな思いが込められている。
◎関連リンク→ 富士運輸株式会社
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