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    ドライバーの偽装請負に指導、不況で違法行為が増加

    2009年4月14日

     
     
     

     大手運送会社が個人請負のドライバーを、自社社員のように偽装請負させたとして、大阪労働局から是正指導を受けたことが明らかになった。これを受けて、「ウチも行政指導されるかもしれない」と不安がる運送事業者が多く存在する。


     個人請負は、平成19年に厚生労働省がバイク便ライダーに対して「個人請負ではなく実質的な労働者」として通達を出しており、運送事業者でも一時、個人請負ドライバーの取り扱いを自粛するなどのケースがあった。しかし、景気の低迷でドライバーの賃金が確保できないことや、実質的な稼働日数から計算するような賃金体系を用いる運送事業者もあり、今後、問題となりそうだ。
     大阪市の運送会社の専務は、「大手物流会社の専属傭車に入っているが、大手のトラックが余った時に、当社のドライバーが大手のトラックに乗って数日間配送を行うアルバイト的な状況にある。普段から当社は大手の朝礼に出て、雑務なども社員と全く一緒のことをさせられている」と指摘。
     さらに、「大手物流会社の車両で配送業務を何日間も行っていたら、ドライバーは当社の社員との意識が薄れ、大手の社員と思い込むケースもある。大手にドライバー派遣的な勤務体制の改善を求めているが、一向に改善してもらえない」とこぼす。
     また、別の運送会社でもアルバイトとして雇い入れたドライバーが、実質的に請負で運行していた。現在は同社のトラックに乗務しているが、経費などを計算して賃金を受け取る個人請負的な形になっており、同社は「ドライバーから労働局などへ申告があれば、問題になるケースも考えられる」と語る。厳しい時こそ、適正な事業展開が求められる。(佐藤弘行記者)

     
     
     
     

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