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    効率化に挑む荷主 共同配送や中継輸送などの取り組み

    2016年12月15日

     
     
     

     トラック運送業界では当たり前になった「ドライバー不足」だが、その危機感は業界だけでなく、荷主側にも波及している。トラック運転者がいなければ当然、荷物を運ぶことはできない。「効率的にモノを運ぶ」という問題に運送事業者だけではなく、荷主企業も取り組み始めている。同業のメーカー同士の共同配送やトラックから鉄道輸送へのモーダルシフト、無人搬送車両の導入など、さまざまな取り組みが進められている。
     三井化学は10月25日、京葉地区に工場を持つ企業と共同配送をスタートさせると発表した。参加企業は同社のほか出光興産、東レ、JSR、プライムポリマー、三井・デュポンポリケミカル。今回の共同配送の背景には「深刻化するドライバー不足と通販需要増加で長距離・小口化学品の輸送能力の安定確保は、荷主企業に共通する喫緊の課題となっている」ことがある。


     今回は東北エリアが対象で、幹事物流事業者としてサンネット物流を起用。他のエリアについても「参加企業を募りながら展開を図っていく構想」という。
     トラックドライバーの不足という認識は広く荷主企業に浸透しているようで、異業種間では国内初となるトラックの中継輸送を花王とイオンが関東と中部間でスタートさせている。期待される効果として「実車率の向上により、コストや二酸化炭素排出量の削減」とともに「ドライバーの業務効率の改善」を挙げている。「現行では両社ともに一人のドライバーが往復1泊2日の長距離輸送を担ってきたが、日帰り勤務が可能」となった。ドライバーの待遇改善も、ドライバー不足解消のための対策となっている。
     また、豊田自動織機は10月から産業技術総合研究所と豊田自動織機・産総研アドバンスト・ロジスティクス連携研究室をスタートさせた。同研究室は少子高齢化に伴う労働力人口の減少などを見据え、先進的な産業車両・物流システムの実現をめざすもの。
     経団連でも産業全体の人材不足は認識しており、榊原定征会長は「労働力不足は既に様々な業種で顕在化している。運送業や介護だけではなく、製造業でも工場の労働者がなかなか集まらない。円安を受けて、海外工場の国内移転を計画しようとしても、労働力不足が原因で進まないと聞いている。労働力不足は産業横断的に成長の阻害要因になっている」(1月に開催された関西会員懇談会後の記者会見で)とコメントしている。
     ドライバー不足に拍車をかけているのが、「長時間労働の会社はブラック企業」という認識が広まっていることがある。連合のシンクタンクである連合総合生活開発研究所の調査で、会社員の24.6%が自身の勤務先がブラック企業と考えていることがわかった。運輸・通信業だけでは25.3%となった。また、同調査では「勤め先をブラック企業だと思う正社員は、思わない正社員よりも、1週間あたりの平均実労働時間が長い。50時間以上の割合は、思うという正社員が35.6%で、思わないという正社員の18.0%を上回っている」という結果となっている。
     もちろん、トラック運送業界でも効率化の動きが進んでいる。ヤマト運輸は1日から、ネクストデリバリースクエアをFujisawaサスティナブル・スマートタウンでスタートさせた。これは各宅配事業者の荷物をまとめてヤマト運輸が配達するというもの。
     センターに荷物を集め、配達を1社に任せることで、業界全体から見れば大幅に人員を削減することができる。
     同社は今後、「荷物を持ったセールスドライバーが今、どこにいて、おおよそあと何分で配達に来るのかを確認できるシステムの構築や、深夜でも無人で荷物の発送を受け付けることができる実機の導入など、新たなアイデアを創出し、発展を続ける持続可能なスマートタウンにふさわしい物流インフラの構築をめざす」としている。

     
     
     
     
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