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物流ニュース
リトラス 福井第1工場を移転 短納期での生産体制を構築
2018年10月25日
中古トラックの販売・買い取りを手掛けるリトラス(東京都港区)はこのほど、福井県越前市の今立工業団地に福井第1工場を移転した。「旧工場の1.8倍、約1万平方mを超える敷地で、市場に求められる車両を短納期で生産する体制を整えた」と語る執行役員の戸田勝夫氏と津田宏治氏に話を聞いた。
新工場では8レーンを設置し、全長27mと、旧工場よりも奥行きを持たせた。さらに、塗装ブースと塗装の前処理ブースを2レーンずつ設けている。さまざまな車両を扱うため、「ダンプも入るよう各ブースは広めで、奥行きだけでなく天井の高さも確保している」(津田氏)。前処理専用ブースの設置は、新車と違い、「塗装前に剥がす」などの作業が必要となる中古車両を扱う同社ならでは。
今回の移転では、換気機能の向上に加え、塗装専用ブースの設置や最新治具の導入など、大幅な設備増強を実施。「生産効率を上げることによる、品質向上とコスト低減を狙った」という。
戸田氏は、「製作するのは主に当社オリジナルのセルフボデー車で、市場で品薄になっている車両をスピーディーに、適正な価格で提供していく」と説明。
同社では、車両・部品の仕入れから生産状況、出荷から納品までの流れを、システムで一元管理。「レーンごとに、誰が、どんな作業をしていて、予定に対してどのような進捗になっているかが、現場でも見られるようになっている」。部品在庫とも連動しており、「発注の指示までリアルタイムで出せる」という。
同氏は、「工場を在庫車両の溜まり場にしないことが重要」とし、「問い合わせ数や商談数、HP閲覧数といった営業サイドの情報をもとに、ニーズのある車両に作り変えることもある」と説明。「色を塗り直したり、販売拠点を変えることで、すぐに引き合いが入ることもある。売れない原因があるなら、当社ではそれが何かを追求する。そのためにこの工場をうまく活用していく」。
「社内で完成させた」という同システムは、「まだまだ発展途上」。今後は、営業サイドと工場サイドだけでなく、パーツ部門、リビルト部門それぞれのシステムを連携させていく構想もあるという。
同工場では現在20人、工場部門全体では39人を超えるスタッフが働く。地元の高校だけでなく、寮も用意し、東北や関東地方からも採用するなどして人手不足に対応。独自の資格基準を設けるなど充実のキャリアプランによる教育で、人材育成にも取り組んでいる。
◎関連リンク→ 株式会社リトラス
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