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    全国の物流特区 機能していない地域も

    2019年4月22日

     
     
     

     平成14年からスタートした「構造改革特区制度」。実情に合わなくなった国の規制について、地域を限定して改革することにより、構造改革を進めて地域を活性化させることが目的としている。物流関連の特区も全国にあり、物流効率化などに一役買っている。しかし、制度創設から17年も経つと特区制度自体が機能していない地域も出てきている。今回は全国にある「物流特区」について調べた。

     今年3月20日、構造改革特別区域計画「北九州港湾物流効率化特区」が認定された。北九州港戸畑地区の新日鐵住金八幡製鐵所(当時)は年間300万トンの鉄鋼製品を所内専用岸壁から国内外に海上輸送している。今後、さらに出荷量が増加する見込みだが、同岸壁は狭隘なため出荷能力の確保が課題となっていた。同特区認定により、近隣に位置する戸畑地区公共埠頭までの臨海道路における特殊車両の通行が可能となった。

     内閣府によると「通行許可が不要になるのではなく、規制が緩和される」という。「緩和基準は長さや重量ではなく、走行性能。従来なら通行許可が下りなかった車両が、通行できるようになるかもしれないということ。特区になることで緩和可能になる。いままで特例が一切認められなかった性能の車両が、走行を認められるかもしれない。許可は地方運輸局長の判断による。どのような車両かは、これから協議して決められる。もう一点、貨物で分割可能なものは『特例八車種』と呼ばれるセミトレーラのたぐいの車両のみ輸送できたが、特区になることでセミトレーラ以外でも緩和されて認められるかもしれない」と説明する。

     北九州市では「1日あたり34往復する予定。通常なら150往復必要だったものが5分の1に減少され、かなりの効率化を見込んでいる。トラックドライバー不足の折、人手の手配が減る。2年ほど前から特区を要請しており、やっと認可された」という。

     茨城県と栃木県では、広域連携物流特区として、重量物輸送効率化事業を進めている。茨城県では「県内の物流を取り巻く環境で、特区は貢献していると考えている」と説明。最大のメリットとして、「認定を受けて、特区計画に沿って規制緩和されたことにより、国内最大級の建機メーカー数社を誘致することができた。大企業を誘致することで、物流拠点となる。また、インフラ整備が進むことで、さらに企業誘致も進む。特区の拡大も検討したいが、難しいところもある」としている。

     宮城県では「みやぎ45フィートコンテナ物流特区」として、45フィートコンテナの輸送円滑化事業を進めている。これは「40フィートコンテナと同様の条件で45フィートコンテナを輸送することが可能になる」というもので、スタートした平成23年度では輸出・輸入・移出・移入を合わせて403個だった取扱貨物が、同26年度には4716個にまで増加。その後は3700個から3200個の間で推移し、同30年度は3761個となっている。県では「40フィートコンテナより1・5メートル長く、容積も約27%多いため、比較的軽い荷物(プラスチック・アパレル・タイヤなど)の輸送に有利。国内では公道輸送を行う際に車両の前後に誘導車を配備するなどの条件が付されるため、商業ベースでの輸送が不可能な状況にある」としていたが、許可基準見直しで平成26年6月から特区以外でも走行が可能になっている。

     物流特区に期待する地域は多いが、石狩市や小樽市、石狩湾新港管理組合が認定された「港湾物流特区」(重量物輸送における重量制限の緩和)でも、関係者は「極端に緩和申請が増えたというわけではない。認定後すぐに法改正があり、重量物を輸送できるようになったため、特区でなくても普通に走れるようになった。特区認定当時、少しは実績があったらしいが、特区によって港湾物流が増えるということはなかった。いったん指定されてしまうと、解消されることがないのではないか。取り消されることにでもなれば、話は別だろうが」としている。

     
     
     
     
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