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    混乱なら相場公表も 待機・作業の届け出料金

    2019年4月26日

     
     
     

     荷主都合による待機や積み込み作業など、トラック乗務員が現場で強いられる状況をトラック運賃本体とは別建てとして料金化した標準運送約款。料金化制度創設から約1年半が経過した今もなお、トラック運送事業者と荷主の立場から駆け引きが続き、一部では混乱も生じている。トラック運賃本体は、「標準的な運賃」の告示制度が昨年の法改定で設けられたが、トラック運送サービスを持続可能なものとするための乗務員の確保策と、むしろ密接に関連する料金に関しては、標準化や平均値の公示などは、まだ検討されていない。乗務員が現場で置かれる状況の把握のためにも、料金の公示は不可欠ではないか。

     昨年末の繁忙期。トラックを手配した利用運送事業者はトラック事業者からの請求を見て驚いた。トラックを待機させたことによる料金として「4万円」が請求されていたからだ。

     両者の契約は、運んでほしい荷物がある荷主と空車を提供できるトラック事業者との間で結んだスポット輸送契約。契約では午前中に貨物を下ろせるはずだったが、実際はトラック到着から6時間後にまでずれ込んだ。

     「荷主側の都合」としてトラック事業者が請求したのは、時間単価1万円の待機料金に待ち時間を掛け合わせた金額で、待機開始から2時間までの分に関してはカウントしていない、業界のいわば「常識」をまだしも勘案したものだった。

     トラック事業者は、待機時間料金を運賃本体とは別建てで収受する趣旨の標準運送約款改定(一昨年11月)に伴う届け出を済ませており、時間単価1万円の請求は契約の相手方(荷主側)を縛る法的根拠を持っている状態だった。

     同じように待機時間料金の定めの届け出を済ませた別のトラック事業者は、待機時間料金と荷役に伴う料金の違いについて、次のように話す。「積み込みなどの作業よりも、待機時間料金の単価をウチは高く設定した。積み込みは乗務員に労力はかかるが、物流の担い手としての必要上求められるもの。一方の待機は、『待たせても構わない』のルーズさからくる、悪しき商慣習から来るものだから」

     標準約款改定に伴う待機と積み込みなどの作業の両料金の届け出は、例えば原価計算などの添付書類もなく受理される。つまり、ある意味でトラック事業者の意のままに設定が可能になる、というものだ。

     荷主にあたる契約の相手方が、スポット輸送契約などの場面でそうした事情を知らないままトラックを待機させた場合、約款上の料金請求をそのまま受けざるを得ない場面も考えられる。

     荷主的立場になる利用運送事業者は、以前と違い、相対の見積もりに応じてくれるトラック事業者が減っているとしながら、「待機や積み込みを、できるだけさせないようには計らっているが、現場の状況はまちまち。とくに待機に係る料金の相場というものが、もう一つ分からない」と話す。

     トラック事業者からも、「約款改定に伴う届け出はしたものの、待機時間料金など、もらえそうにない。大口客にはとくにそうだ」とし、交渉力の格差は依然として荷主側にあるとの声が多く聞かれる。

     国交省貨物課によると、約款改定に伴う待機や積み込み作業料金に関する届け出は3月15日現在で3万4560社(一般貨物運送事業者の60・5%)から提出されている。届け出料金に関する平均値的なものに関しては「マーケットの世界の話であり、特段出してはいない」としながら、「混乱の要因となっているのであれば(平均値的なものの公表も)考えていく必要がある」と話している。

     
     
     
     
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