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物流ニュース
専属よりスポット輸送 その人気の理由とは
2019年10月16日
専属での輸送は、荷主企業が特定されて安定しており、以前から運送業界では専属輸送が多く存在していた。しかし昨今では、専属輸送を行うことで人材問題につながるのか、依頼があってもスポットでの輸送しか受け入れない運送会社が多く存在している。
大阪市でクレーン付きや平車で建設資材などを輸送する運送A社は「荷主企業や物流会社から専属輸送を求められることが多い。車両に関しては簡単に購入できるものの、求人募集を行っても人材の確保は困難。昨今では採用しても長続きせず、数か月で退職してしまい、専属輸送なのに途中で断念することになり、荷主などに迷惑をかけてしまう。また、逆に赤字を出してでも車両確保や人材確保を強いられることを考えると、専属輸送はリスクが高いため、スポットでの輸送依頼しか受け入れることが出来ない」と説明する。
大阪市で実運送ならびに大型車などの傭車を利用する運送B社でも「以前は当社でも専属傭車を多く確保していたが、昨今では人材不足のため、専属傭車ではなくスポット傭車で数社に協力してもらっている状態。以前は、専属と言えば運送会社からも安定した売り上げを確保できるとして好まれていたが、今ではドライバー不足で輸送協力は難しいようだ」と語る。
大阪市で食品輸送を行い、輸送協力会社を数社確保する運送C社では「もともと他業種で輸送していた運送会社が冷凍車を購入して専属として輸送を行っているが、同業の冷凍車輸送を行う運送会社では、なかなか専属での傭車確保は困難。他社でも傭車を求めるほど、専属・スポットでも傭車確保は困難。特に専属ではリスクも高いと考え、既存の専属傭車の運送会社でも新たに増車での専属は増やしてもらえないのが現状だ。専属輸送を行っていて、人材が途中で退職した後のことを考えると、専属傭車はリスクが高いのかもしれない」と話した。
今でも専属傭車を求める運送会社も多いものの、人材確保の不安から、専属傭車よりもスポット傭車の人気が高まっているのかもしれない。
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