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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(305)人材育成について(12)A社の事例(3)
2020年9月21日
・目標設定能力の育成
日記をつけるのはボケ防止にいいという。日々の出来事を記録し続けることで物忘れを防ぎ、脳の記憶のエリアを強く刺激するからだ。このことが基本となって生活にメリハリがつく。メリハリにしんをいれるのが目標設定能力である。「日々流れていくだけです。先行きに何の楽しみも、これという希望もないです」。このような言をはくタイプには先に述べたAさんみたいなもので、ボケっとして1日中庭を眺めて暮らしているのとよく似ている。
毎日毎日はりをもって生き抜いていくには、目標を設定する能力を育成しなければならない。目標内容は仕事上だけでなく生活面を包みこんだ人生上の目標であることが望ましい。ポイントは、やる気の引き出しにある。人生上の目標で、たとえばハワイのフルマラソンに出場でもいい。その為の日々のトレーニング、そして達成感は仕事上にも好循環をもたらす。あるいは英会話能力の獲得でもよい。その為にはテレビの通信教育を受けて実力を養い通訳の資格試験にチャレンジする……。
個人だけではない。企業にとっても目標設定能力をきたえ、働く1人1人に参画させていくことだ。企業の目標設定能力とは、たとえば中期経営計画である。きちんと作成して進行状況を検証して実績と目標とのギャップを分析し、対策を立てていく能力が企業のボケを防ぎ、活力をみなぎらせる源泉である。
変化と刺激は、人材育成にとってはビタミンみたいなものである。ビタミン不足になると種々の症状が起きてくる。その最たるものはボケである。危機がしのびより、死が近づいてもポケッとしているというボケ症状。これはこわいことだ。
仕事のローテーション、新規開拓精神、目標設定能力を具体的に人材育成の方策に生かしていくことだ。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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