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    身だしなみか、仕事の出来か

    2015年11月24日

     
     
     

     「ある運送事業者が集まる会合で、事前に『白いシャツで来てください』という申し出があった。事務局に問い合わせると、『とんでもない格好で来られる方がいるので…』と言われた。正直、恥ずかしかった」と話す近畿地方の運送事業者。「当たり前のことを当たり前にすることが大切。運送会社の経営も同じ」とも漏らす。
     しかし、「身だしなみをしっかりできないドライバーをクビにしたことがある」というのは大阪府の運送事業者。「私が社長になる前からいるドライバーで、何度言ってもヒゲにピアス、派手なTシャツにぼろぼろのジーンズをやめようとしなかった」という。
     すると、「取引先から『なぜ、あのドライバーが来ないのか』と問い合わせがあった。取引先からすれば、仕事がどれだけきっちりできるかどうかで格好は関係なかった。取引先のことを考えて行ったことだが、どうも逆だったらしい」という。「その仕事は切れてしまったが、いい勉強になった」とも話す。


     「ハンドルに足を上げて寝ているトラックドライバーを見て、この業界はまだまだと思った」というのは、奈良県の別の運送事業者。「トラックの運転席は自分の職場。仕事に誇りを持っているのなら、そんなことはできないはず」という。「いま運送業界はドライバー不足にあえいでいる。しかし、だからこそ、ドライバーを選ぶ必要がある」とも話す同事業者。「だれでもいいと考えてドライバーを選んでいれば、ドライバーの質は下がっていく。社会的地位の向上は夢のまた夢。いまこそ、ドライバーの質を上げるチャンス」と同事業者は話す。

     
     
     
     

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