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物流ニュース
「若者の車離れ」が進行、運送業でもPR戦略を
2016年5月13日
大手損害保険会社が今年1月に発表した調査「2016年 新成人のカーライフ意識調査」(今年の新成人男女に対し実施、有効回答数は1000件)を見ると興味深いデータが出ていた。
まず、『「若者の車離れ」とは自分のこと』の項目について、「とてもあてはまる」「ややあてはまる」のいずれかで答えたのは全体の41.2%。また、「車に乗る必要性を感じない」人は3割近くにのぼった。 さらに、AT限定とMTの運転免許の比率を過去の調査結果と比較すると、「AT限定」の比率が年々増加している傾向がみられ、4年前の新成人よりも12.7ポイント高くなっていた。
注目すべきなのは、「車を所有する経済的な余裕がない」の項目に対し、「あてはまる」が72.2%と最も多く、今後の社会を担う新成人の7割がこのように回答していた。実際に免許を取得する人口も年々減り、教習所の数も10年ほど前に1500近かったが、2011年には1366まで落ち込んでいる。
しかし車離れと言われる中でも、レンタカーの登録台数は順調に伸びている。観光などで訪日する外国人の利用も増え、2014年3月時点で53万4000台あまりと、タクシーの約23万台を大きく上回っている。
一昔前には「豊かさの象徴」で憧れの的だった車は、もはやその地位を失いつつある。必要最低限の物で生きる人たちを指す「ミニマリスト」、自動車を共同使用するサービス「カーシェアリング」という言葉も知られるようになった。
車に関心を持てるような新しいアプローチを考えなければ、さらに多くの人が車に興味を持たなくなるのではないだろうか。そうなれば当然、トラックに乗ろうと考える人も自然と少なくなる。主婦や若い女性など、これまで車にそれほど魅力を感じていなかった層にも訴えかけるようなPR戦略が求められてくる。この記事へのコメント
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