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ブログ・高橋 久美子
第383回:リーダー自身の自己受容の必要性
2018年12月24日
トラック20台以下の運送会社の社長のための、アドラー心理学について話を続けていきます。
ダメな自分も受け容れる。これが、自己受容です。
しかし、自分に厳しいタイプのリーダーは、「リーダーたるもの、こうであるべきだ」という、強い信念を持っているかもしれません。
高度成長期の時代には、力強いリーダーが求められました。
あなたもご存じのように、高度成長期の日本経済をけん引したのは、主に自動車産業や家電をはじめとした製造業です。日本の製造技術の素晴らしさが、世界中から称賛されていた時代です。この頃、日本中の企業が、採用したかった人材は、ルールを守り、協調性のある真面目な人材でした。
ですから、親や学校も、ルールを守ること、真面目であること、周囲を協調することを、教育してきたというわけです。
何歳になったら結婚して、何歳になったら家を持ち、定年まで真面目に勤め上げ、子どもを社会に送り出して、退職後は年金でのんびり…というように、誰もがおおよそ、画一的な人生計画を描くことができた時代です。
このように、誰もが総中流意識を持っていた時代には、そんな「大勢」を力強く引っ張る、カリスマタイプのリーダーが必要とされました。
しかし、今は、時代が変わりました。
人々のライフスタイルや価値観が、多様化しています。同じ性別、同じ年代であっても、同じ価値観を持つ人は少なくなりました。人の数だけ、価値観があり、人の数だけ理想のライフスタイルがあります。
そのため、一つのルールで、多くの人を統率するのが、とても難しい時代になったというわけです。
人々が「その他大勢」でなくなった現代、一人ひとりが違った生き方や価値観を持つ時代です。
このような多様性の時代には、多様性を受け容れられるリーダーが必要です。
そして、他者の多様性を受け容れるためには、まずは、リーダーであるあなた自身が、あなた自身の多様性を、受け容れること、「自己受容」することが第一歩なのです。
この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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