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ブログ・橋本 直行
【社員の気持ちを知るためのシステム】
2010年10月16日
「提案制度を導入したところ、『提案』ではなく『要望』を出して
くる人が多くて、困っている」という経営トップの嘆きを、聴く
ことがあります。
『要望』とは、客体的で、定量的効果が見込めない事項です。
要望事項は、ワガママと紙一重の場合も多いため、経営トップが嘆く
気持ちは、よく解かります。
しかし、私は、要望もどんどん出してもらった方がよいと思います。
なぜなら、たとえワガママや甘えだとしても、出した人がそのように
感じていることは、事実だからです。
事実をつかまなければ、適切な対処はできません。
例えば、「制服を、もっとカッコいいものにして欲しい」という
要望事項が、提案箱に投書されたとします。
この場合、制服には、機能性や耐久性などのデザイン以外の選定
基準があったり、デザインの評価は、そもそも主観であったりするため、
判断は難しいと言えます。
しかし、提案者が、今の制服を「カッコ悪い」と、不満に思っている
ことは、事実です。
そういう隠れている不満・要望事項を知る機会は、提案制度でも
なければ、なかなか得ることができません。
もしもその要望をきき入れないとしても、不満を持たれたまま、
それを知らずに置いておくのと、知った上で不採用の理由を説明する
のとでは、まったく違います。
提案制度は、社員の今の気持ちを知るためのシステムでもあります。
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筆者紹介
橋本 直行
船井総研ロジ株式会社 取締役執行役員 事業部長
1972年生。兵庫県尼崎市出身。関西学院大学法学部卒業。物流企業の業績アップ専門コンサルタント。特に、問い合わせを激増させるホームページの企画や受注率を上げる企画提案書の制作のノウハウは、社内トップクラス。 繁盛物流企業を創るための経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」主宰。 -
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