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ブログ・野口 誠一
第54回:倒産防止第4条・プラス思考
2004年6月17日
「再起の条件15カ条」の第4条は「プラス思考」である。
どうも人間は2つのタイプに分かれるようである。プラス思考とマイナス思考、楽観思考と悲観思考の2つにである。日本人は悲観思考型民族だと言われているが、ややその傾向があるかもしれない。が、それはあくまでも思考のタイプであって、どっちが優れている劣っているという問題ではない。
ただ、経営者の場合、どちらがより成功の確率が高いかと言えば、それは断然プラス思考であろう。経営はリスクの連続であり、成功はそのリスクを乗り越えた先にしかないからである。とすれば、果敢にリスクに挑戦する者と、リスクの前で立ち止まる者の差は歴然であろう。
プラス思考の経営者は、失敗したときのロス(損失)よりも、成功した場合のベネフィット(利益)のほうを優先する。それが、リスクをとりつつ夢の実現を目指す原動力となっていく。逆にマイナス思考の経営者は、失敗するかもしれないという不安と恐怖にとらわれ、どうしてもリスク回避を優先する。そしてその分、成功から遠ざかっていく。
しかし、人生に失敗はつきものである。いくらプラス思考でも皆がみな成功できるわけではない。ただ、同じ失敗者でもプラス思考の人は立ち直りも早い。それは、勇気をもってリスクに挑戦した結果として理外の理が働き、なぜ失敗したか、何が足りなかったか、どこに過ちがあったか、そこらあたりがよく見えるからである。逆にマイナス思考の人やなし崩しの失敗者は、そこが見えない。見えないからいつまでも前向きに対処できず、くよくよ思い悩む。
倒産者は失敗者だが、一度は経営に挑戦した人である。必ず再起できる…私はいつもそう言っている。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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