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    荷主による反動の動き トラック事業者はどう見る?

    2020年3月14日

     
     
     

     政治主導で進んだ「働き方改革」。「人手不足」のキーワードとその現実を背景にしながら、トラック運送業界でも「改革」の歩みを大きくしてきたが、ここにきて動きに「待った」をかける反動や現象が顕在化。事業経営者の心象にも大きく入り込んできている。「景気後退」の言葉が飛び交うなか、荷動き減少に直面しているトラック事業者は、「働き方」を、今どのように見つめているのだろうか。

     帝国データバンクが公表した1月の「景気動向調査」。「国内景気は、在庫調整が進むなかで記録的暖冬も加わり、後退局面が続いている」とし、4か月連続で国内景気が悪化していると指摘した。指摘には、新型肺炎による影響はまだ明確には出ていない。

     同調査では運輸業に関して、「人手不足が事業活動を抑制する状況が続いている」とし、依然として荷動き減少は、人手不足によるものとの認識を述べている。

     実際のトラック事業者の認識はどのようなものだろうか。

     「11月までは、案件はたくさんあるけれど人手不足で案件が進まなかった。しかし、年末から年明け以降、案件そのものにせっつかれることがなくなった」。雑貨輸送のトラック事業者は、荷主からの輸送需要を「案件」と表現しながら、そう話す。荷動き減少の要因が、昨年12月以降に変化したとの認識だ。

     別の事業者は2月上旬、「いつまで正月が続いてるのか」と話し、年明け以降の荷動きそのものの減少を説明する。話を聞いたのは午後4時前の早い夕刻だったが、「もうトラックが帰ってきている」と自社のヤードを指差しながら、トラックの一日の稼働が減少しているのを気にしている様子だった。

     「案件が進まない」「正月はいつまで」と指摘する、これらの事業者は「働き方改革」の、先頭を切って走っているようなふしがあった。

     数年前、地元の労基署が付近の事業者に一斉に立ち入り調査し、地場輸送が主体ではあっても拘束時間が長いトラック乗務員の時短を進めることを余儀なくされたからだ。

     これらの事業者に共通する働き方改革の推進手法は、時短を含めた荷主との交渉。事業者は、「ウチで受けられないものを傭車に回すことはできない。共存共栄できないからだ」と正論を主張しながら、荷主を説得してきた。

     こうしたやり方が、荷動き減少の要因が変化しつつあるこの時期に有効なのだろうか。

     別のトラック事業者は荷主から、「『このくらいの金額で受注できるという見積もりが来ているよ』と最近言われた」と話す。「トラックが足りないと言っていた数か月前にはなかったのだが・・・」。この事業者も荷主と値上げの単価交渉をこの1年余り続けてきたこともあり、「荷主による反動の動き」にも捉えられえるという。また、「働き方改革の流れは、政権が変われば変わりうる。選択が難しい時期」とも。机上で改革を唱えることに終始してはいられない。そんな身の上を嘆くかのような口ぶりで話した。

     「長距離運行を辞める事業者がたくさん出てきた。ウチは逆張りでやってきた」。西日本を拠点に、全国各地への長距離輸送を展開する事業者はそう話す。

     車両台数は、数年前には10台前後。たったの数年間で50台以上にまで急成長した。

     長距離輸送に困っている荷主、同業者とこれまで数多く会ってきたといい、「運賃や、待機時間料金もしっかりと確保できた。それを原資に人とトラックを調達できた」とも。

     しかし、「大きな事故をすればこのまま続けられる業態とは思っていない。倉庫や別の事業もすることで、雇用確保の場所を用意しつつある」と話す。

     
     
     
     

    この記事へのコメント

     
    1. 出戻り営業部長 says:

      この記事の通り。たしかに年明けから暇だけど、ここで値下げしたら、余計にじり貧になると思う。コロナウイルスの影響がどうなるか予測もつかないが、うちの配車には、もう少し我慢しておけと言っている。ここで運賃の値崩れが起きたら、ドライバーの待遇改善どころではなくなる。

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    2. 三輪そうめん大好き says:

      たしかに年度末の忙しさではないな。コロナの影響か景気悪化かよう分からんけど。営業さんにはしっかり運賃もらってきてほしいよな。こっちは命懸けで走ってるんやから

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    3. 讃岐は本場が最高 says:

      人手不足だ、トラックが足りない、忙しい時はそう言う気持ちにもなるだろうが、実際、ちょっとした不況で直ぐに人余り、トラック余りに成るのが現状。人員確保、トラック台数確保に勤しんだところでせっかく上がった運賃が不況になると結局仕事の取り合いになってダンピング合戦。どの道、なり手が少ないんだから無理して増やす事は自分で自分の首を絞めてるのと同じ事。荷主側と荷受け側の双方の流通に余裕を持たせれば解決する話だ。
      その間に居るトラック手配の会社等も含めて自分達の都合だけで実際に物を運ぶ運送会社に無理難題を押し付けて知らん顔してるだけ。

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    4. みなさん野菜食べましょう! says:

      景気良かろうが悪かろうがドライバーとしては、安全かつ丁寧に配送するだけってことだと、自分に言い聞かせて、平常心でハンドル握ってます!
      ちなみに、あと、470キロ走れば休みです!すいません!

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    5. ワッパマワシ says:

      国の政策で締められ、荷主のワガママに締められ、待機場問題で警察に締められ
      事業者、ドライバーにシワ寄せ
      何事もそうですが、当たり前の毎日が過ごせてる、その裏で支えている人達の事を考えてください

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    6. 昔 運ちゃん 今 水屋 says:

      九州の田舎で 新しく 利用運送を 始めたばかりだが 荷物に関する情報が 皆無!昔から 九州地方からの荷物 帰り荷物薄い状況でこの先 事業として やって行けるのか 末端の 水屋さえもが 食えない状況に 誰が した

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    7. ゴマあんパン says:

      休みが沢山欲しい、お金も沢山欲しい楽したいそんな人が沢山出てきて、現場も見ないでルールを決めて押し付けて来た、お偉いさんのせいで、稼げなくなって、苦しんでる事業所、と、社員が沢山いること、考えて欲しい、変な緩和するからおかしくなって来てるのに、現場見て欲しいわ、

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      • やさぐれ親父 says:

        日本人は、働きすぎとか言うけど、祝日作り過ぎですよね!
        やってなんぼの我々には、迷惑でしかない。
        月給制の奴らは良いですよ。

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    8. コロナマークⅡ says:

      バス運ちゃんが~応援してくれるぞ~

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    9. 匿名 says:

      それよりもコロナ中国のせいやのに何故、マスコミは言わない?
      物流も国策に振り回されて時短ばかり言うて、バカか。

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    10. ホンダ says:

      出版不況のせいで、ついに来月から出勤日が減らされることになった。1日なんぼの世界なんで、まじでやめて欲しい

    11. 匿名 says:

      酷い言い方かも知れんが一度とことん壊滅状態に陥らないとこの業界は良くならないと思う

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