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物流ニュース
安全会議 適性診断の有効活用を支援「いきプロ ライト」提供開始
2023年6月12日
安全会議(福岡市博多区)は、運送事業者向けに安全マネジメントのコンサルを行う「現場いきいきプロジェクト」を提供している。
森川美希社長は、運転者適性診断を取り扱うメーカーでの勤務で培った経験とノウハウを生かし、診断結果の活用法も提案。「いきプロ ライト」として、個別面談サービスのパッケージでの提供を開始した。
「これまで18年以上、適性診断を活用し続けてきたが、その中で分かったことは、『適性診断の傾向と事故・不安全行動の傾向がほぼ一致する』ということ」と切り出す同社長。
「蓄積したデータを集計したところ、バック事故を起こしたドライバーは、適性診断の結果では、『判断・動作のタイミングが適切ではない』傾向にあった」という。「その傾向を活用し、運転における弱点を自身で気づき、補うことで事故を未然に防げるのではと考えている」
「いきプロ ライト」では、基本的に初任診断を活用。「適性診断では、動作の正確さや注意配分などの測定、性格特性の問診も行われる。事故を起こす前の予防のために、診断結果を読み解く必要がある」と説明する。
また、「一般診断はさまざまなメーカーが提供しており、フォーマットもさまざまだが、どれも安全運行のために開発されているもの。当社は読み解くコツや指導への生かし方もサポートする」と話す。
5か月間の「ベーシックプラン」に加え、8か月間の「念押しプラン」、1年間の「ガッツリ本気プラン」を用意。「ヒアリングをもとに最適なプランを提案する」という。
「せっかく義務で受けているのに、台帳を棚にしまってあるケースも多いが、深く活用できていないのはもったいない」と肩を落とす同社長。「ドライバーも受けた記憶はあるが、内容までは覚えていないこともままある。どう指導に生かすかがポイント」と語る。
ただ、「管理者の方は忙しすぎて、深い指導まで時間が取れないこともしばしば。多忙な管理者に代わって、専属の当社スタッフが面談指導する」とし、「集合教育でドライバーを集めることが難しい現場でも、せめて適性診断結果だけでも個別に丁寧に再確認し、それぞれの弱点克服を目指す」という。
同社長はユーザーからの希望で、昨年10月から2つの事業所で計60人を対象に個別面談サービスを実施。月に一度、10〜15人ごとにローテーションで帰庫したドライバーと面談を行ったところ、「半年間で事故や不安全行動が大幅に減った」という。
「特に、事故ではないが、一時停止が甘かったり、社速より速度が出ていたり、といった不安全行動は目に見えて減少した」と胸を張る。「この体験を機に、今回のパッケージ化に至った」という。
「ドライバーは、利害関係のない社外の人間である当社スタッフだから、ざっくばらんに話せたのでは」と分析。「もともとは、『個人個人が受ける適性診断だけでは限界がある』と独立し、組織構築をサポートする当社を立ち上げたが、この面談サービスを実施してみて、自分を知ること・自己理解は運転に直結しており、自身の運転を振り返ることができる適性診断は事故防止に重要ということが改めてわかった」と振り返る。
◎関連リンク→ 株式会社安全会議
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