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物流ニュース
効率的な物流実現へ「荷主事業者・物流事業者が取り組むべき事項」提示
2023年7月5日
社会インフラである物流は、人手不足と2024年問題、脱炭素化など、多くの課題に直面している。こうした物流の諸課題を解決し、持続可能な物流の実現につなげるため、国交省や経産省では「持続可能な物流の実現に向けた検討会」で検討を進めてきた。その最終とりまとめ案が5月19日に報告され、効率的な物流を実現するために「荷主事業者・物流事業者が取り組むべき事項(案)」も示された。
「持続可能な物流の実現に向けた検討会」での最終とりまとめ案では、①荷主企業や消費者の意識改革②物流プロセスの課題の解決③物流標準化・効率化(省力化・省エネ化・脱炭素化)の推進に向けた環境整備など、持続可能な物流の実現のために取り組むべき政策が挙げられた。
その上で、効率的な物流を実現するためには、発荷主事業者、物流事業者、着荷主事業者が連携・協働して、現状の改善を図るための取組を実施することが必要であるとして、取り組むべきことが「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者が取り組むべき事項(案)」としてまとめられた。
物流の適正化・生産性向上のため、発荷主・着荷主が早急に取り組むべき事項として、「荷待ち時間・荷役時間等に係る時間の把握」「荷待ち・荷役作業等時間原則2時間以内ルール」「物流管理統括者の選定」「運送契約の書面化」などが提案された。
また、取組が推奨される事項については「予約受付システムの導入」「検品の効率化・検品水準の適正化」「物流システムや資機材(パレット等)の標準化」「共同輸配送の推進等による積載率の向上」「高速道路の利用」などが提案された。
このほか、発荷主としての取組事項や着荷主としての取組事項、物流事業者の取組事項もそれぞれに、実施が必要な事項と実施することが推奨される事項が提案されており、これらの提案事項については、政府内で改めて調整をしたうえで、産業界に取り組みを促していくとしている。
今回作成された取組むべき事項について、持続可能な物流の実現に向けた検討会は「どの業種でもかなり適応可能な、通則的なものを中心に提案されているもので、個別、業種とかを配慮したところまでカバーしているものでは無くて、あくまで通則的なものである」としている。
なお、発荷主・着荷主に共通する事項で掲げた「荷待ち・荷役作業等時間原則2時間以内ルール」については、荷待ち時間・荷役時間にかかる時間を両方合計して、原則2時間以内のルールとしているが、「その2時間をどの様に管理するのか」「とりあえず2時間まではいいみたいにとられるのではないか」など、具体的な部分に関してはまだ何も決まっていない。
この「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者が取り組むべき事項(案)」では、効率的な物流を実現するための早急に取り組める、もしくは取り組むべきものとして、「この様なルールはどうですか」と提案されたものをまとめている。
だが、それぞれの提案についての具体的な部分は、まだ、持続可能な物流の実現に向けた検討会において調整中であるとしており、具体的な部分もできる限り早い段階でまとめたいとしている。
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政府がようやく重い腰をあげたようだが遅いからな
1日も早くたくさんの方が物流から別の業種へ移ることを願う
若い方も良い仕事たくさんあるからね!探してよ!
女性
トイレ絶対困るからな!
早く物流とまらないかなあ!
やはり、現場を理解してない。ここで起きることは、運送会社が貨物の保管業務をやらされること。スペースの問題で数日間ホールドさせることで運行への影響がでること、保管料を求める事で起きる荷主との関係性など多岐に渡る交渉が待ち受ける。結局は荷主様が全て。ここを改善しないと何も変わらない。
びっくりするほどずれてるよね。2024年をビジネスチャンスと考えるスタートアップが出してるツールやアイデアを寄せ集めただけ。本省の専門官も5年前の先輩に押しつけられたって怒ってそう
この会議に出席してる人の一人と話したことあるけど、実務経験ゼロでびっくりするくらい現場のことをなにも知らなかった。
いい加減な事,叫んでる人は,ほっといて、
実際の現場を、しっかり見ていきましょう
荷主の横柄な態度とパワハラ無くさないと無理でしよ
てか、30年遅い
こういうのは
政府の理想だからねぇ
『事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!!!!!』
これを理解している人達はこの業界に何人居てるのだろうか。。。
それらしい単語並べて理解してる気になってるだけ
国会議員が運転手の横に乗って1週間も横乗りしたら多少は理解できるでしょ!専門家で無い国会議員が何法を作ってるんだバカタレ
カスハラを強盗致傷レベルの罪状に指定しないとダメだろう
長年大型ウイング車のドライバーをしてますが、長年言い続けてきた事が今になって大問題になってる。
セクハラ、パワハラ、モラハラは毎日毎日で当たり前。
理不尽な事を言われ続け、
横柄な荷主様にはそれなりな態度をし、理不尽な事を言われた時には絶対に間違えていない事を論破してきましたが、結果、『出禁』になりました。
行かなくて済む様な配車になったので、結果的には良かったのですが、自分が行かないイコール他の誰かが被害者に…
この問題は政府がどうこうじゃなく、荷主全てが変わらないと運送業界は終わるよ。
同社のドライバーが次々と辞めていき、辞めるタイミングを逃している状況ですが、求人を探す時間も与えて貰えないんだから、身体が壊れて入院した時にじっくりと転職を考えるしかない。