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物流ニュース
危険な電動キックボード 「あらゆるリスクを考慮する必要」
2025年2月27日
電動キックボードや自転車は市街地を走るトラックドライバーにとっては脅威だ。近年の都市部では電動キックボードが普及しており、今後も利用を拡大させようとする動きがあることから、安全を至上命題とする運送会社にとって対策は急務と言える。
ドライブレコーダーの事故映像解析や交通事故防止研修を展開する東海DC(名古屋中区)の阿部友保社長は、「電動キックボードは登場からまだ間もない交通手段であり、適切な利用方法が世間一般に浸透したとは言えない」とし、「市街地や歓楽街といった電動キックボードユーザーと遭遇する可能性が高いエリアでは、あらゆるリスクを考慮する必要がある。可能なら近寄らないのも手」と指摘する。
予測される接触リスクとしては「対向車の影や曲がり角といった死角から不意に出現しトラックと接触する」「キックボードユーザー、またはその近くの歩行者が車道側に転倒する」に加え「輪径が小さいため、自転車感覚で走行しているケースもあり、段差でつまずいたり、グレーチングにはまって転倒する可能性もある」などを挙げる。
同氏は「公道上では、どれだけ冷静に、適切な運転をしていても避けられない事故がある。ドライブレコーダーで前後左右をカバーするなど防衛に努めながら、もしもの時は当社のような解析技術を持った企業へ映像を持ち込み、会社とドライバーを守ってほしい」と話す。
昨年の大阪簡裁で、交差点を徐行する車両に対して、信号を無視し自転車で進入して衝突した児童の保護者に対し、車両前面の修理費など損害賠償請求が認められた。オーケーパートナーズ法律事務所の岡篤志代表は「車両側の交差点内徐行などに対し、児童側の信号無視など重過失が重なり10対0の判断が下された可能性がある」としながらも「過去と比較してトラック側が大きく有利になったとは判断できない。事故態様にもよるが、トラックが電動キックボードや自転車と接触してしまった場合、相手に飲酒やスマートフォンのながら運転などの重過失があることを証明することがドライバーを守るうえでの鉄則となる。死角なくドライブレコーダーを装備し、トラブル発生時に警察への連絡を怠らないこと、過失割合で争いになったら早期に弁護士に相談すること」としている。
一方で、ドライバー側が油断するケースも指摘する。代表的なものとして同氏は「車両一方通行区間での油断」をあげる。
同氏は「自転車やキックボードには一方通行義務のない区間で油断したドライバーが不意に接近してきた相手と接触し過失を問われたケースも存在する」としており、「過失を問われない運転を行ううえでも事前の情報収集は必須。プロドライバーとして適切な行動ができるよう、経営者は最新の情報収集とドライバーとの情報共有に努めていただきたい」としている。
この記事へのコメント
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物流メルマガ
こんなの利権がらみじゃん。
社会悪
まぁそれはあるがw
それとは別のハナシになるが、
道路上の車両危険は多くて
ドラレコの装備は欲しいぞ?
ってハナシ。
電動キックボードが相手の場合に限った話でもないから、
記事は、ややミスリード気味ではあるが。
「自動車・原付」「軽車両を除く」とか地域によって書き方に違いはあるけど、たいてい一方通行が自転車にとっては一方通行じゃないのは免許取り立てだと見落としがちだよね。教習所の通りに一方通行の道から右折するときに中央ではなく右端に寄って、相手の自転車の前を塞いじゃったりね。
転倒を警戒して不用意に近づきすぎないのは二輪全般に言えるし、交通ルールが根本から変わったわけじゃないから、普段から安全運転出来てる人はキックボードが登場しても対応できてると思う。
よく見る話題だが危険の根拠が不明。置いてあるの都市部だけだし。利用者も殆ど見かけない。その昔ローラースルーは禁止した不思議
邪魔なんで自分の地域では禁止にしてほしいです。 自分が楽をする分相手が事故に逢うリスクが高くなります。こういうのは表参道とかでやったらいいですよ。
利権とか難しい話は
分からんのですが正直邪魔です。
ま、こんなの引っ掻けて人生ゲームオーバーになったら最悪なんで、回避しますけどね。