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物流ニュース
厳しい運賃事情 元請けほど利益は薄く…
2019年5月23日
ドライバー不足から各運送会社では、協力会社による配送を求めるケースが多い。荷主企業の元請け会社でも自社車両だけでは配送が補えないことから、同業他社で傭車協力を得るのが現状だ。こんな中、大手量販店に対して調達物流を行う大阪市の運送A社では、「同業他社で配送の協力傭車を得ている。自車50台余りで傭車は閑散期と繁忙期で大きく異なるが20台程度傭車に来てもらっている。労働時間の短縮(働き方改革など)やドライバー不足から、人件費の高騰で運賃の値上げが求められるケースが多い。傭車協力会社からは、運賃値上げが認められなければ継続して傭車協力できないなどと要求されることが多く、元請け運送会社では荷主に再三の値上げも求めにくい。現状では荷主と傭車協力会社との板挟みの状態」と説明する。
同東大阪市で自車50台を保有し、傭車協力十数台を毎日運行している運送B社では「今まで傭車協力会社によって、人材と車両を専属で配送していたが、最近ではドライバーの突然の退職や高齢化による退職、ドライバー不足などを理由に、傭車協力会社から台数を減車させられている。自社で人材を確保して増車したいが、各社ともドライバー不足で、なかなかドライバー確保は困難。そのため傭車協力会社に頼るしかないが、傭車協力会社もドライバー不足や高齢化で次々と拒まれ、荷主企業から運賃を得ても、傭車協力会社にそのほとんどを支払う状態。運送事業の元請けと言っても、逆に厳しく感じられる時代に思える」と語った。
元請けを行う運送会社は、今までは傭車に対して法的に約10%程度の手数料を得ていたが、今では繁忙期などでは傭車確保のために荷主から得た運賃以上の金額を支払うケースもあるという。元請けだからといって利益が得られるというわけではないようで、今後、ドライバー不足や高齢化、労働時間短縮などで傭車協力会社の確保には一層の配慮がなければ、思うような配送が行えない時代が来るのかもしれない。
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