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    調査員を接待、点数アップ 与信調査で評価点数上げ有利な取引

    2012年5月30日

     
     
     

    truck3_0528.jpg 信用調査会社の与信調査を利用して、有利な取引条件に持ち込む企業があるという。子会社を設立した関西のある運送会社は、設立して間もないことから評価点数が低く付けられていた。しかし、調査会社の調査員をもてなし、要求に応えることで評価点数を引き上げることに成功。その結果、リース会社からの信用度が増し、リース枠を拡大させるなど有利な条件でトラックのリースが受けられたという。



     設立から20年以上経つ運送会社。大型トラックを中心に車両30台を保有して事業展開しているが、一昨年、業務の効率化を図るため子会社を設立した。現在、車両10台で親会社の補完的な役目を果たして事業を伸ばしてきたが、今年に入って荷主から仕事の依頼が急増し、増車を検討。3月にトラック販売店にトラック導入を打診したが、リースの希望枠に対してリース会社からの与信が通らず、増車を断念した。

     販売店に相談すると、販売店と取引しているリース会社は信用調査会社からの評価点数を与信の材料としており、最低でも40点は必要とのこと。しかし、会社の設立直後は、業績が良くても辛口の点数になりがちで、子会社の点数も37点と、あと3点足りなかったことを聞かされた。

     信用調査会社が発表する評価点数は、企業が健全な経営活動を行っているか、支払い能力があるかなどを第三者機関として評価するもので、企業の状態をわかりやすく100点満点で点数化したもの。

     4月に入って、販売店から一本の電話があり、「指示通りに動いてくれないか」とのこと。販売店から信用調査会社に、子会社への調査を依頼したということで、「調査員には丁寧に応対し、要求されたことには応じて欲しい」と説明があった。

     運送会社社長は、状況がよく飲み込めていなかったが、販売店の指示通りに動くことにした。1週間後、調査員が「取材をさせていただきたい」と来社。運送会社社長は、有名洋菓子店から仕入れた高級ケーキでもてなしながら、子会社の設立に至った経緯、取引先、業績、社長の考え方、今後の方針など約1時間にわたって話したという。

     取材終了後、調査員は「話は変わりますが」と、調査会社が発行している機関紙の購読とPR広告の掲載を依頼。社長は迷うことなく承諾し、調査員は笑みを浮かべて帰っていった。

     その1週間後、どういうわけか、子会社の評価点数が37点から40点に上昇し、リース会社も希望枠を承諾。当初の4000万円から倍の8000万円に増やすことができ、さらにリース料率も1%近く下げてくれたという。

     結果、子会社は大型車を5台増車することができたが、社長は「調査レポートでいいように評価されたのかわからないが、会社のことは包み隠さず洗いざらい話させてもらったつもり。調査員とお互い膝を突き合わせて話すことで信用度が増したことも大きいのではないか」と話していた。(大塚 仁)

     
     
     
     
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