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    新トラック運送経営のヒント(28)免許取消は大変

    2012年7月20日

     
     
     

     国交省は先日、運送会社に義務づけているドライバーに対する安全教育の指導マニュアルを発刊しました。



     これまでは「安全教育をやりたくても資料がなくてできない」という不満を聞くことが多かったのですが、今回のマニュアルでこの問題は解消できそうです。それどころか、今後は「教育資料がなくてできなかった」という甘えは通用しなくなると考えたほうがよいでしょう。ただ、本来ドライバーに対する安全教育を行う目的は?行政処分を受けないため?ではありません。ドライバーが安全教育を受けて、安全運転を実行することで悲惨な事故を減らすことが目的です。大事な安全教育ですが、一つ注意点があります。それは「ダメダメ教育」だけではダメ! ということです。

     「ダメダメ教育」とはどんな教育なのでしょうか? 「スピード違反は危ないから絶対にするな!」「急発進、急加速は絶対にするな!」。このように禁止を促すだけの教育が「ダメダメ教育」です。

     ダメダメ教育の問題点は何か? 例えば「ひき逃げ」撲滅の例でお話します。「ひき逃げは人間として卑劣な行為だから、絶対にやるな!」と話した場合、ドライバーはどう思うでしょうか? 「社長も当たり前のことをいうな。俺たちがひき逃げなんてするわけないのに!!」。ひき逃げを自分とは関係のない話と思うだけでなく、心の中では反発しています。話している社長や管理者だけが満足し、ほとんど効果のない教育の典型です。

     では、どうすればいいのでしょうか? ひき逃げをすると、運転免許に対する違反点数「35点」が付与されます。さらに「死亡事故」の場合は20点加算され合計55点になります。これだけで、運転免許取り消しです。しかも初犯の場合でも7年間、運転免許を取得できません。たとえドライバーを辞めたとしても、日常生活、再就職で「運転免許がない」ということは想像以上の負担になるはずです。

     逆に「ひき逃げ」をせずに救護義務を果たした場合はどうなるのでしょうか。

     例えば、前方不注意で死亡事故を起こした場合には安全運転義務違反で「2点」+20点(死亡事故)=22点となり、運転免許取り消しは同じです。ですが初犯(過去3年間に免許停止がない)の場合であれば?1年?経過で再取得が可能です。この大きな違いを説明することです。後はドライバーが運転免許を失った自分を想像するでしょう。

     「事故や違反で運転免許が取り消された後の大変さを想像させること」。運送業界は今?上から押さえつける教育?から?ドライバーに感じさせる教育?へ大転換の時期にきていますね。

     
     
     
     
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