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    運革協が大手のピンハネを告発 公取委「グレーゾーン」

    2012年9月10日

     
     
     

    koutorii_0910.jpg 運革協(八田廣實会長)が公正取引委員会に対し、大手物流会社による不当な利益収得(ピンハネ)について告発していたことが分かった。大手物流会社が受注額のうち約40%の不当な利益を収得し、最終の実運送会社は受注額の36%の運賃で運んでおり、独占禁止法上の優越的地位の濫用、もしくは下請法違反ではないかというもの。帳票類を今年3月に公取委に提出。回答が7月18日に届き、「現段階での情報では独禁法上の問題とすることは困難で、法的措置を取るに至らなかった」とあったが、「黒ではないが、グレーの部分がある」と、引き続き調査・追及していく構えだ。



     公取委に申告した内容は、大手飲料メーカーの大阪工場から福岡工場までの什器・備品輸送依頼を、大手物流会社福岡支店が窓口となり大阪支店が請けた。輸送費は16万8000円。大阪支店は関西地区の別の支店に10万円で車両手配を依頼。同支店は自社トラックを用意することなく、取扱事業者に8万円で丸投げし、さらに、その仕事は複数の取扱事業者を経て最終の実運送事業者が6万円で輸送していた。

     運革協は、法的措置を取るに至らないとする旨の文書を公取委から受けとったが、八田会長が電話で担当官から説明を受けた。担当官は「今回の申告は当事者間の正当な価格交渉があり、契約が成立している。大手物流会社と直接取引をしているであろう運送会社にも調査をしたが、すべて価格交渉をしてから契約をしており、一方的に価格を押し付けている価格強要の実態がつかめなかった」と説明。

     また、「大手物流会社から業務を請け負う運送会社が、この価格でも十分に受け入れるとなると、その経営のやり方が合法であるのが前提で、受け入れられる状況ならば不当性が見いだせない。赤字運行や採算が取れない運行を問題視しても、それを請けている以上、公正な取引としか見なせない。元請け会社が50%の利益を搾取しようが、それを請ける運送会社や支店があり、そこからの申告がない以上は公取委として踏み込めない」と、お互いの合意の上での取引であるがゆえ、優越的地位の濫用を当てはめることは難しいという見解を示す。

     また、「調査をする中で、これがある商品を大量に安く仕入れ、高く売るという商社的な考えであれば問題ない。つまり、運送という商品を買って、安く売ると考えると何の違法性もなく、これを否定すると商社のビジネスも否定することになる」と付け加えた。

     しかし、やはり不当なピンハネ行為については強い関心を示しており、担当官は「今回は法的措置を取るには至らなかったが、この事案が『違反ではない』とは言わない。違反の可能性はゼロではない。引き続き、今回の件に関しては我々の手法で情報収集し、類似した申告があれば、今回の申告と併せて調査していきたい」としている。

     八田会長は公取委の見解について、「大手物流会社の支店間で40%の中抜きが行われ、また取扱事業者から実運送会社に対してもさらに20%の中抜きが行われ、実運送会社が法令を順守してトラックを走らせることができるのか」と強調。

     「大手物流会社は下請け業者に依頼して、20%前後の収益を確保しているが、最終段階でハンドルを握る実運送会社のドライバーの賃金は下がり、その結果、長時間労働、過労運転になり、過労死や重大事故につながる。その発端となっているのが大手物流会社であり、さらには取扱事業者ではないのか」と訴える。

     また、「一般常識から言って、商社がその企業のメーンとなる商品を取り扱った場合、3ー5%の利益が普通だ。50%以上もの利益を出す商社があるのか。これは『利息制限法』における『暴利行為』に匹敵するのではないのか。また運送は『商品』ではない。これが『公正な取引』と言えるのだろうか」と主張している。(大塚 仁)

     
     
     
     
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