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    韓国のシャシーが国内の公道走る 自動車部品輸送で今秋から

    2012年9月10日

     
     
     

     日韓の二つの港を往来する国際フェリーを使うことで、韓国内で現在登録されている事業用車両が今秋、日本国内の公道を初めて通行する。日本通運と韓国の「天一(チュンイル)定期貨物自動車」が実際の運行を担うことなどが、国交省によって7月に発表されている。日本の事業用車両による韓国内通行はすでに10年以上前から認められていたが、韓国からの事業用車両は「安全性・公害防止」の観点から認められてこなかった経緯がある。だが、今秋の初運行に際して何ら日本国内の法改定は行われていない。逆から見れば法の運用だけで車両の車種についても、あるいは国際フェリーの乗り入れのある国ならば、どこの国とでも相互乗り入れが可能ともとれる措置で、「法を運用する国交省を監視することが必要」といった見方が出ている。



     7月16日、日本側からは奥田建・国交副大臣が出席した「第4回日中韓物流相会合」が韓国・釜山で開かれた。「シームレス物流(継ぎ目のない物流)システムの実現」として翌日付で発表された文書によると、下関─釜山間に就航する国際フェリーを使って、韓国で製造された自動車部品を日産自動車九州などの自動車メーカーに向けて今秋から輸送する。その際、韓国(天一定期貨物自動車)のシャシーを利用するというもの。

     国交省総合政策局物流政策課によると、韓国側のシャシーは釜山で国際フェリーに乗せられる際、自動車部品を積載した状態。下関に到着すると今度は、提携先の日通のトレーラがけん引して納品する。つまり、発表された運行はシャシーに関するもので、「エンジン車は国内に入って来ない」(同課)。

     同課はさらに、国内の道路運送車両法との整合性を持たせるため、事前に韓国で行った検査や車両諸元に関する文書などの提示も求めると説明。ナンバープレートも韓国・日本のものを並列して掲示する見通しだ。軸重なども国内に合わせるなど用意は周到だ。

     しかし逆から見れば、同じような提携関係が両国の別の会社やメーカーからあれば、少なくともシャシーに限っては受理し、審査の対象としていかなければならなくなる。同課は、「同様の申請を拒むものではない」と、事実上の規制緩和であることを認めている。

     また、エンジン付きのトラックでも、法に合致していれば受理・審査の対象にしていくかとの問いには、「答えられない」として回答を留保している。しかし、保安・公害防止上基準をクリアしていれば、法の建前からしても受理せざるを得ないと考えられる。

     今回、国交省の所管する法規制は「何も変わっていない」(同課)なか、初めて韓国のシャシーが国内の公道を走る。これについて同課は、これまで申請がなかったから審査の対象としてこなかったとの立場だ。しかし12年前、つまり2000年の10月、日本にある韓国大使館から「韓国の特殊車両の日本国内での運行」について規制緩和を求める「苦情」が出され、日本側(内閣府、国交省)が検討している。韓国側の苦情は、「冷凍車などの特殊車両が日本国内を走行できない一方、韓国では日本の特殊車両は走行可能。相互主義の観点からも速やかに関係法令を整備すべき」。つまり、国交省が説明するように国内走行の需要や申請がなかったわけではなく、法は一切変えないまま運用で却下してきたことになる。

     今回の自動車部品輸送も、実際の需要から出たというよりは、日中韓の大臣会合のタイミングに合わせて運用を見直したという方がふさわしいのかもしれない。

     物流や税関の関係者は、企業主導とも政治主導とも取れない法の運用について、「国際フェリーは中国、ロシアなどにも就航している。中国の車両も14年ごろの大臣会合時に乗り入れが可能になるのではないか」と、国交省のやり方をけん制している。(西口訓生)

     
     
     
     
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