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    北ト年金基金 解散へ 積み立て不足拡大で「再建困難」

    2012年10月19日

     
     
     

     北海道トラック厚生年金基金(阿部満理事長、札幌市中央区)は、国の年金基金制度の見直しにより解散要件が緩和されることを前提条件とし、解散する方針を決めた。9月25日に開いた代議員会で決定し、12日に加入事業者に向けて文書を発出。基金の積み立て不足の拡大により、再建は困難と判断した。ただ、国による制度改正が思うように進捗しない場合も想定されるほか、事業主と従業員から、それぞれ解散に対して一定数(現行制度では4分の3以上)の同意を得る必要があるため、スムーズに解散できるかは流動的だ。



     同基金は345社で構成され、加入者数は約1万2000人。AIJ投資顧問に約22億円の運用を委託していたが、この問題が発覚する前から運用実績が厳しく、財政健全化を目指す指定基金になっていた。現在は約190億円の積み立て不足になっている。

     解散により、受給者は年金の3階部分にあたる平均年額2万8600円が受け取れなくなるが、国民年金と厚生年金は受け取れるため、受給者への影響はそれほど大きくはない。一方、積み立て不足分を穴埋めする事業主は大きな負担を強いられ、同基金によれば「1人あたり130万〜150万円程度の負担になる見通し」という。制度改正で連帯保証の廃止が検討されているが、その前に倒産する企業が出れば、この額が膨らんでいく可能性もある。

     同基金では、「制度改正が早期に進むよう、政党や議員に要請している。来年の通常国会で関連法案が提出されると聞くが、成立を待って解散手続きに入りたい」としている。また、何らかの理由で制度改正が進まない場合は「解散の決定を白紙に戻して再度、方向を検討する」とし、事業主と従業員からの同意を得られるかについては「わからない」としている。

     同基金の役員は「これ以上、基金を維持しても先行きが見えなかった。掛け金の引き上げと給付の引き下げを繰り返しても、もたないことは明らか。AIJ問題は解散に向けた一つの契機だったが、これがなくても状況はそれほど変わらなかった。後知恵だが、傷が浅いうちに解散を決断すべきだった」と話し、別の役員は「基金の存続が難しいことは以前からはっきりしており、抜ける体力があるうちに抜けたかった。しかし、役員をしている手前、周りの目もあり、自分だけが抜けることは難しかった。今は解散の方針が決まりほっとしている。政治の混乱で、制度改正が進まなくなることが心配」と述べる。

     一方、一般の加入事業者からは「天下りで来た常勤の役員や、運用の決定に関与してきた者の責任はどうなっているのか」「不足分の支払いが出来るかわからない。長期の分割でもしないと、会社がもたなくなる」など不満や不安の声が聞かれるが、それほど大きな反発の動きは起きていない。(玉島雅基)

     
     
     
     
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