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上昇する軽油価格 対応できない高騰ぶり
2013年3月7日
自民党政権に変わり景気回復の兆しが見え、円安、株価値上がりと世間では明るい話題が出始めている一方、いまだ運賃水準は上昇しない運送事業者には、燃料価格の高騰で厳しい経営を強いられている。
軽油価格はスタンド買いでリッター150円を超える。運送事業者の中には「景気回復、インフラ整備が進んでいるとはいえ、軽油価格が1か月あまりで5円程度の値上げ。3月には再び3〜5円上がると言われており、運賃が上昇しなければ経営がもたない」との声も聞かれる。大阪府岸和田市に本社を構え、建設資材や機械を輸送する運送会社でも「公共工事が増える期待があるが、依然として仕事量も増えず、運賃も上昇する気配はない。当社では燃料をスタンドで購入しているが、1月、2月、3月と燃料価格が値上げされ、3月に入って118円を提示されている。しかし、運賃は安いままで、4?車を1日貸し切った場合、2万5000〜3万円程度。1か月の売り上げも60万〜70万円で、燃料価格は4000キロ走行で13万円と、売り上げの4分の1を燃料費が占める。運賃が上昇しなければ燃料価格の高騰に対応できない」と話す。
数年前、運輸局にサーチャージ収受の届け出をした海コン業者は、「過去に届け出たサーチャージ金額は10〜20円程度。現状では当時のサーチャージ金額では採算が取れないほど価格が高騰している。世間では景気回復ムードになっているものの末端は厳しいままで、現在の燃料価格では大型トレーラを走行させればさせるほど赤字になる。運送業界全体で厳しい現状を世間に知らせ、サーチャージ収受とともに運賃の値上げを行うべきだ」と苦しい窮状を語った。(佐藤弘行)
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