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    当世ドライバー事情 建前と本音

    2013年9月12日

     
     
     

    truck4_0909.jpg 法が求める労働時間や連続運転の制限など現実との乖離が、トラック運送事業の経営を立ち行かない状況に追い込んでいる。「ルール通りにやるなら、この先は長距離の仕事ができなくなる」「これまで週に3回だった長距離運行のスケジュールを2便に減らすしかない」という建前と、「法を守って1台ごとの売り上げが減れば、たちまち資金繰りがショートしてしまう」という本音が交錯する実運送の最前線では、解決の糸口が見えず、翻弄され続ける経営者やドライバーの姿がある。



     「頭ではわかっている。でも、急には地場の仕事はない。仮に見つかったとしても売り上げがグンと落ちて、経営は行き詰まってしまう」と、機械品などの輸送をメーンに手掛ける広島県の運送経営者。「高速道路の深夜割引などに助けられてきたが、長距離の便数を減らせば確実に収入は減る。仕入れ先への支払いやドライバーの歩合給への影響も避けられない」と、決して実働時間が長いわけではない業界特有の生産性の事情を訴える。

     こうした悩みは大半のトラック事業者に共通する。ただ、社会的ダメージの大きい重大事故が相次ぐ中で、コンプライアンスの徹底が求められることは当然であるものの、デスクワークのようにはいかないもどかしさがある。

     岡山県内のパーキングで休憩していた福岡県に住むドライバーは「文句を言っても仕方がない」という。大型ウイング車で走る福岡〜神奈川間の仕事は週に1便だけになり、それ以外は福岡での地場配送。4時間運転して30分休憩するルールも会社から指示されているが、「ロボットじゃないし、自分の場合は2時間ごとに15分休む。そのほうがやりやすい」と話す。

     一方、「30年近くドライバーをやっている」という広島県のドライバー。大型トラックに雑貨を積んで広島から北関東方面へ走っており、「社内には往復便のドライバーもいるが、自分のトラックはウイング車だから帰りは一般の荷物が付く。困るのは広島の出発時間が遅いこと」という。

     月〜水曜日および、木〜土曜日という2泊3日を2回こなし、日曜日に休むのが1週間の流れ。月、木曜日の夕方に広島の積込地に入るが、「出発するころには日付が変わっていて、関東では3か所を回って遅くても午後2〜3時には最後の荷下ろしを終えていないといけない。仮に間に合わなければ、積み込みのトラックが出ていくまで待機を求められ、結果として帰り荷の引き取りに穴を開けることになってしまう」と説明する。同様に、運行距離と作業工程などから見れば、無理があるとも思えるケースは決して珍しくない。

     冷凍の大型トラックで食品を運んでいる福岡県のドライバーは「行き先は大阪が中心。到着してから荷下ろしまで仮眠する時間はあるが、その後は何か所も回っての集荷作業。休んでいるようで、それほど休憩していないような感じというのが実感。社長から指示はあるが、なかなか決まったようにはできない」と明かす。

     このほか「帰り荷を取っているにもかかわらず、当日になって立ち便をキャンセルされることが月に何回かある。メーンの仕事だから会社も辛抱しているみたいだが、安い運賃の帰り荷を引き取るためだけに高速道をカラで走らせることもある」と、理不尽な現状を口にする山口県の大型ドライバー。

     「荷主の安全管理者が定年で会社に入ってきた」という平ボディー車のドライバー(岡山県)は、その人物から「何時間走って、どこで何分の休憩を取ったかを運行報告書に残すように指示されたが、その際は鉛筆で記入するのが規則。10回もしないうちに提出を求められることはなくなったが、一体どんな意味があったのだろうか」と首をかしげるなど、物流の最前線を支えるドライバーも混乱ぎみだ。

     
     
     
     
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