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    ドライバー定着率 良い会社はここが違う

    2013年9月30日

     
     
     

    truck5_0923.jpg 運送事業者を回ると、必ずと言っていいほど事業者から「誰かドライバーはいないか」と問われる。さらに、ここぞとばかりにドライバーらも条件のいい運送会社に移るなど、運送事業者ではドライバーの定着率も非常に悪いようだ。こんな中でも、ドライバー不足を口にしない運送事業者も存在している。このような運送会社では勤続20年というドライバーも多く、ドライバーにとって居心地のいい会社のようだ。



     大阪府岸和田市に本社を構えるA社では、車両は大型トレーラから大型、4トン、2トンに至るまでドライバーの定着ぶりはよい。ここ5年間は募集を行ったことがないと言う。

     同社社長は「ドライバーに特別に行っていることはない」としながらも、常にドライバーあっての運送事業と考え、共存共栄の精神で事業を展開していると話す。例えば、経営者が私利私欲に走れば、ドライバーも「なんで、あんな社長のために働かなければならないのか」「我々が稼いだ金を私利私欲に使われ、俺らだけがせっせと働けるか」と不満になる。こうした思いをさせないためにも、常に同じ目線でドライバーに対して心遣いをする。

     さらに、ドライバーは車両や運転操作、荷物の積み付け方法など独自のポリシーを持っているものが多い。そのため絶対に細かいことを言わず、ドライバーが見ていないときに積み付けが甘くないか、タイヤの空気圧は大丈夫かと点検している。また、同社では息子2人がドライバーと配車を行っており、2人がドライバーに会社に対する不平不満を聞いて社長に相談している。「できるだけ風通しがいいようにしている」と説明した。

     また、大阪府泉北郡のB社は開業して50年以上が経つ。現在の社長は2代目だが、同社でも勤続30年というドライバーも存在し、定着率は非常に高い。その理由について聞くと、社長は「仕事が楽なのでは」と照れた様子で語る。

     同社では中堅の金属メーカーの元請けを行っている。朝は5時や6時などの早出はあるものの、帰社時間は早く、夕方4時程度には保有台数15台のうち、8割は夜積みを終えて帰社しており、社長自らも5時になれば店じまいというほど帰る時間も早い。当然、長距離運行は一切なく、ほとんどが近畿圏内への配送。現場でも荷物の積み下ろし作業が遅ければ、荷主企業に対して、早目に下ろしてもらえるように社長自らが連絡する。傭車に対しても対応は同じで、ドライバーが言いづらいことを社長が自ら行うという。

     同社社長は「やっぱりドライバーがいて運送業は成り立つ商売。事故手当でも十分にドライバーから話を聞いて、防げない事故なら手当は引かない。ドライバーはいつも神経を集中して運転・作業を行っている。我々事務職がドライバーのサポートを行うのは当然で、思いやりを持って接すれば、必ずついてきてくれる」と話す。

     両事業者ともGマークを取得するほど、コンプライアンスも徹底している。常に一線で働きながら、ドライバーを大事にすることを心がけているようで、そういった経営者にはドライバーもついていくようだ。

     
     
     
     
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