-
トピックス
自転車届かず競輪選手6人が失格 現在地の連絡なく法的措置も
2013年12月16日
公営競技の一つである「競輪」で、宅配事業者の未配送により、選手の自転車が競輪場に届かないというアクシデントが発生した。該当するトップレーサーを含む6選手は、自転車が指定時間までに到着しなかったとして、前検日で自転車検査不合格となり契約解除。自転車に一度も乗ることなく競輪場を後にした。
舞台となったのは6?8日に開催された、福島県いわき平競輪場。全国から集結する選手の交通手段は様々で、それぞれの自転車の扱いもバラバラになる。近県から来る選手は、主に自動車での移動で、容易に自転車を運ぶことが可能だが、大半の選手は飛行機や新幹線などの公共交通機関を使用するため、自転車は宅配事業者に委託する。選手自身で自転車を組み立て、専門検査員のチェックに合格すれば、レースに出場出来る。いわき平競輪場の関係者は「契約上の約款に基づいた措置。年にわずかだが、自転車未到着による契約解除はある。しかし、1開催で6人も出るのは初めて。あくまでも宅配事業者と選手間の問題なので、コメント出来ない」と話す。しかし、「看板選手の欠場で、来場者数や売り上げが減少するのは痛手」と本音を漏らす。施行者としても早急に契約解除したわけではなく、ある程度は柔軟に対応しているという。「前検日に自転車が到着していなくても、宅配事業者と連絡が取れ、自転車の現在地が確認できればよい」と説明するが、今回の6選手は所在確認が出来なかった。
日本競輪選手会の関係者によると、「現在、宅配事業者に調査を要請している段階。あくまでも宅配事業者と選手の問題なので…。ただ、今回と同じような事が多発するなら、選手会としても考えなくてはならない」とコメントしている。
当面は、施行者も選手会も静観の構えだが、アクシデントに見舞われた選手らは憤懣やるかたない様子だ。契約解除になったA選手は、「事業者には1日に配送のお願いをした。なぜ届いていないのか」と首を傾げる。同じくB選手も、「今回の件は、来期のビッグレースの出場権にも関わる問題。宅配事業者に対して法的な措置も検討したい」と考えを示した。
詳細が明らかになるのは、時間が必要ということもあり、今後の成り行きを注視していきたい。
-
-
-
-
「トピックス」の 月別記事一覧
-
「トピックス」の新着記事
-
物流メルマガ