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    臨港地区の用途 TS建築は可能か

    2014年4月11日

     
     
     

     トラックが集積する場所でもあり、都市部でも比較的広い用地が確保できる臨港地区。トラックドライバーが宿泊できる施設を臨港地区に作れたら…といった声がトラック業界から上がるが、今のところそうした動きは見られない。その一方で、コンビニなどの一般商業施設が相次いで出店するなど、臨港地区の本来の用途とは趣旨が異なる動きも見られる。土地の用途規制の関係者からも「制度制定時とは時代が違ってきている」との声が聞かれる。



     神戸港の人工島・六甲アイランド地区。島内東側を南北に走り、両側で8車線ある通りには、長距離フェリーから降りたトラックやコンテナ積載車が頻繁に行き交う。近隣のトラック事業者によると、他県ナンバーのトラックも多く、事業者は「ドライバーが食事や入浴、宿泊もできるトラックステーションがあれば役立つはず」と話すが、そうした動きは全く見られない。

     一方で、通りの両側に目立ってきているのがコンビニだ。南北1キロほどの区間に六つの店舗があり、大型の駐車場を併設するものもある。周辺は臨港地区で、港湾法では地区内の土地用途に制限を掛けている。同法40条は、「各区分の目的を著しく阻害する建築物その他の構築物であって、港湾管理者としての地方公共団体の条例で定めるものを建設してはならず(以下略)」と定める。土地の用途規制を、建築規制という形で体現したものだ。

     では、ドライバーの専用施設が1軒もないにもかかわらず、汎用施設であるコンビニが乱立するといった現象が起きるのはなぜなのか。六甲アイランドから西に約3キロ離れた人工島・ポートアイランドには、貨物自動車運送事業振興センターが管理する「神戸トラックステーション」がある。大型車8台、普通車7台の駐車場があるが、全国のトラックステーションのなかでも最小規模のものだ。周辺の事業者からは、「宿泊施設もなく狭すぎる。付近の大きな用地に建て替えることができないのか」といった見方が以前からあった。今後、こうした意見を受けた場合、施設建設は可能なのだろうか。

     神戸市が港湾法を受けて定める「臨港地区建築物規制条例」には、「市長が指定する旅館、ホテル、商店、飲食店その他便益施設」以外の建築物は建ててはならないとの定めがある。裏返せば、宿泊施設も整ったトラックステーションの建築は可能なような記載だが、同市みなと総局の見解は異なる。「臨港地区の用途としてホテル建設は可能だが、港湾関連用地ではできない」(同局経営課)とする。市の港湾利用計画上の「港湾関連用地」の用途と抵触するからだという。条例上、宿泊施設が建設可能な地区であって、なおかつ、港湾関連用地でない区域、つまり宿泊施設になんらの規制がかかっていない区域は「ごくわずか」(同)であることから、臨港地区でのトラックステーション建設はできなくなっている。

     コンビニの出店についても行政の不透明な部分が垣間見える。現在は「床面積がおおむね250平方?程度のものを出店可能としているが、条例等で明記はしていない」(同)からだ。名古屋港などでは出店面積を条例に盛り込むなどの透明性が担保されている状況と比べてもお粗末だ。

     六甲アイランド近隣のトラック事業者は、「コンビニの出店ラッシュはごく最近。制度が変わっていないのならなぜいま、ラッシュになるのか」といぶかる。

     トラックステーションもコンビニも、各地方自治体の臨港地区建築物規制条例で定める「便益施設」。関係者は、「コンビニが臨港地区に大量出店するとは条例制定時には想定されていなかったのでは。トラックステーションなど物流現場専用の便益施設の整備が遅れるなか、誰でも使えるコンビニが出店し、風景を変えていっているのではないか」と話している。

     
     
     
     
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