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中元・歳暮、薄れゆく日本の風習 荷物量が年々減少
2014年7月31日
夏と冬、日本の風習として行われてきたお中元・お歳暮に変化が生じている。百貨店を専門に配送していた輸送事業に大きく影響が出ているようだ。奈良県で小口や百貨店配送を展開している運送事業者A社は、「毎年、夏になればお中元、年末になればお歳暮と、小口・百貨店配送でかき入れ時だった。以前は学生アルバイトを使って配送を行っていたが、ここ数年、そういった状況も減り、夏のお中元シーズンでもアルバイトを雇う必要がないほど荷物が減少している」と、変化を感じている。
同社社長は、「同業他社で百貨店を専門に配送しているところでも現在、大幅に輸送量が減少し、このままでは業務が成り立たない状況に陥っているという。当社でも、数年前から大手運送事業者の宅配を請け負って配送することで生き残りを図っているが、繁忙期だったお中元シーズンでも、通常の配送業務の時期とほとんど変わらない状況。新たな配送業務を見つける必要がある」と語った。また、同県の運送B社も、「百貨店配送も衰退し、お中元などの繁忙期でも大幅に荷物は減少している。専門の配送業者も、物量の減少が深刻のようだ。県では都心部に出て行った人たちが親族やお世話になった人々にお中元やお歳暮で感謝を表していたため、このシーズンになれば都心部から同地にたくさんの荷物があった。しかし、そういった風習も時代の流れとともに減少している。同業者で百貨店配送する事業者も、生き残りをかけて新たな配送業務を真剣に考えているようだ」と話した。
親や兄弟、親戚、恩師に対して感謝を込める風習は、都心部でも減少している。奈良県など、昔の風習が残る地域でも時代の流れとともに減少しているようで、運送会社にも大きく影響しているようだ。
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