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    指導に不公平感 社保未加入会社に流れ込むドライバー

    2014年8月29日

     
     
     

    truck_0901.jpg 労基署と運輸局、税務署と社会保険事務所が立ち入り調査や監査などを行った際、不正があれば担当行政と連携して社会的規制の強化を図り、健全な経営のために様々な方法で不正行為の防止と是正を行っている。ある運送事業者では、ドライバーを社会保険に加入させず、給与を過少申告して納付する保険料を減らしていた。しかし、税務署と社保事務所の連携で社保加入と保険料の適正納入を督促されるケースがあった。



     大阪府堺市の運送会社A社では、ドライバーの給与を実際より低く報告していたことが発覚し、実際の収入と同じ額の社保保険料を請求された。A社は「今年からドライバーの収入をきちんと報告し、適正額を納入しているが、保険料の増額や消費増税による物量の減少で売り上げが大幅に減少した。燃料価格も高騰して経費も増え、保険料が請求通り支払えない。督促に応じなければ差し押さえするとの警告文書も来たが、経営は苦しい状態。これ以上負担が増えれば経営できなくなるのでは」と深刻な胸の内を語る。

     同社は督促の度に支払い計画を報告しているが、請求通りに応じられず「ある時払い」で不足分を支払うなど懸命に努力している。しかし、思うような売り上げや利益増にならず自転車操業状態。いつになれば健全な経営が達成できるのか不安を感じているようだ。

     同社社長は「適正かつ健全な経営をするのは当然だが、従業員のためにも売り上げや利益を確実に得られるまでの猶予を与えてほしい。もっと悪質な不正行為をしている事業者もいるが、うまく逃れているのだろう。真面目に事業を行って報われるのであればいいが、報われなければ正直者が馬鹿を見る状態になりかねない」と不公平さを訴えている。

     社保加入をドライバーに求めたところ、退職されてしまった同和泉市の運送会社B社。「数か月前に行政指導で社保の全員加入を命じられた。ドライバーに報告したところ、未加入者数人が退職した。ドライバーに聞くと、社保に加入しなくても働かせてくれる運送会社があるという。業界全体で?社保・厚生年金は絶対加入?と厳しい指導と措置を徹底してもらわないと、ドライバーは不正行為をしていると分かっていながらも言い分を聞き入れてくれる運送会社に転職してしまう」と話す。

     社保事務所と税務署の連携した調査ついて、社保事務所は「現行では税務署と連携した調査はしていない。情報提供を受け、保険料について不正があれば、市町村などに収入の調査を行うこともある。税務署と連携して個人の収入を調べることはない」と否定。しかし、将来的には連携した調査を行う可能性もあるとした。業界に詳しい関係者は「昨年から税務署と社保事務所が連携する話はある。保険料だけでなく住民税などにも大きく影響するため、適正な運営が求められるだろう」と説明する。

     また、社保未加入について適正化実施機関の担当者は「社保未加入は違反。悪質と判断されれば労基署が立ち入り調査をする。ほかにも悪質な行為があれば監督官庁である運輸局へ報告される可能性は高い」と話す。労基署は運輸局との連携に対して「かち合う可能性が高い。違法行為が改善されない場合は運輸局に報告することもあるが、基本的に連携して調査することは少ない」とした。

     真面目に事業を展開しようとしても、他社に不正行為があれば適正な競争はできない。人材は流れ、かかる経費も違ってくるからだ。連携について一部は否定しているが、将来的に全てが連携することで、違法行為ができない状態になる。業界全体が同じ条件で事業を遂行することが、不当な運賃値下げや違法行為の撲滅につながるのかもしれない。

     
     
     
     
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