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運送会社
エスケーサービス 映像活用などで積極的な安全活動
2020年6月3日
家電配送のノウハウを生かし、社名の由来にもなっているS=セーフティ(安心・安全)、K=カインド(親切)のサービスを提供しているエスケーサービス(埼玉県戸田市)。ドライブレコーダーの映像を活用した教材を作成し、ドライバーに指導するなど、安全活動にも積極的に取り組んでいる。
「二度と同じ搬入経路はない。その時々によって臨機応変に最適な搬入方法を見つける」と家電配送の難しさについて語るのは、運行管理部の萩原昌広課長。「特に戸建ては2階にキッチンがある間取りが多く、床や壁に傷をつけずに冷蔵庫などの大きな家電を運ばなくてはならない」。
「間口が狭い場合はベランダからクレーンで搬入することもある。オペレーターと連携を図りながら慎重に作業する。それを経て、日常を快適にするお手伝いができる」とし、「商品を待っていた顧客の喜ぶ顔を見ると、こちらの喜びもひとしお」とほほ笑む。
同課長はドライバー経験を生かし、管理者として業務を行っている。「ドライバーと同じ目線で伝えることで、より説得力も増す。家電の設置はもちろんだが、搬入の前には、狭い住宅街の路地を何度も切り返しながら、ミラーを畳んで運転するなど気をつけなければならないことは非常に多い」。
「車両を使って業務を行う以上、事故の危険性は切っても切り離せない。予防できること、やるべきことはすべてやらなければならない」と語る。
そこで、同社ではマーベルオートサービス(東京都板橋区)の協力を得て、全ト協制作の「事業用トラックドライバー研修テキスト」を映像化。「教材を読むだけではなかなかイメージしづらいこともある。映像にすれば具体的に何に気を付ければいいかなど、理解が深めやすい」という同課長の思いから実現した。
また、エスケーサービスの車両で実際に起きたヒヤリハット事例をドライブレコーダーから抽出し、映像集も作成している。2018年からこれらの取り組みを始めた結果、「2019年は事故費の50%削減を達成した」という。
「映像を駆使した研修を行うと、ドライバーはじっと見てくれている。心に刺さるわかりやすさは教育に適している」と話す同課長。「ヒヤリハット事例という、いわば負の遺産をプラスに変えることで、事故の抑止力に繋がるが、しばらくすると忘れてしまう。1度ではなく、何度も繰り返していくことが大切」。
「時事ネタや報道される事故も含めるなど、映像化に終わりはない」と語る萩原課長。「事故を起こさないための理解を深めたり、一人ひとりの人間性の成熟を目指し、取り組みを続けていく」と未来を見据えていた。
◎関連リンク→ 株式会社エスケーサービス
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