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    「休日高速1000円」、緑ナンバー車にも恩恵

    2009年4月21日

     
     
     

     「生活対策」の名目で高速道路が休日の「マイカー族」に1000円で開放されたが、事業用車両もその例外ではない。高速道路会社が設ける車種区分で、「普通車」と「軽自動車等」に分類される車が全て1000円開放の対象だからだ。自家用(白)ナンバー、営業用(緑)ナンバーの区別すらないので、「生活対策」が一部の事業者にも「活用」できる仕組みになっている。


     4月上旬。神戸市内で見かけた緑ナンバーの法人タクシー車両。後部ガラスに「休日高速1000円」と書かれたステッカーが貼られていた。休日の高速代が1000円だと客にアピールすることで、遠出を促す宣伝活動と見られる。
     西日本高速道路(大阪市)によると、いわゆる「3ナンバー」をはじめ、4、5、6、7に該当するナンバーの車両は全て、休日1000円の対象だ。
     なぜ3から7までだけが対象なのか。1月16日に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構と高速道路6社が発表したなかで、生活対策の地域活性化策として「普通車以下」(3から7ナンバー)を1000円開放の対象とすることをうたっている。
     地域活性化策の具体化は次のようなもの。地方のマイカーが気軽に出かけられる環境を整えることで直接的に便益があり、人が移動することでみやげ物や観光を促す経済的便益もあることから、マイカーを対象とすることになった。
     しかし、ETCの料金システムを整備する段階では、はっきりしたマイカーの定義は存在しない。西日本高速道路は5つの車種区分(軽貨物車等、普通車、中型車、大型車、特大車)のうち、上から2つをマイカーと定義。広報担当者は「それ以上の判別システムを組み入れると、現場が混乱したりコストが膨らんだりする」と話す。
     3月28日からの1000円開放を伝える報道で、「マイカー限定」が強調されるあまり、例えば4ナンバー(最大積載量2t以下)のトラックが対象となることを知らなかった運送会社は多い。兵庫県内の運送会社は、4ナンバーのトラックも数十台所有しているが、割引対象となることを知らなかった。同社社長は「配車の組み方が変わってくる」と話している。
     また、営業用の軽トラックを10台程度所有する別の運送会社でも「休日は長距離が安くなりますよ、と荷主に提案できる」と歓迎する。(西口訓生記者)

     
     
     
     

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