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    日をまたぐ待機時間 地場配送で過酷勤務

    2011年11月22日

     
     
     

     拘束時間が長くなる傾向にあることから、若手のドライバーを中心に長距離運行を敬遠する動きがあるが、地場の仕事でも労働条件が過酷な運送会社もあるようだ。大阪府で長距離をメーンに事業展開する運送会社を退社した運転者が先日、給料を取りに同社を訪問したが、新たに就職した運送会社では、さらに労働条件が悪化していることを社長に訴えてきたという。


     社長によると、運転者は同社で3年ほど勤務し、4トントラックで関東行きの運行に従事していたが、所帯を持ち、「地場の仕事がしたい」と退社を申し出て、退社の翌日から次の運送会社で働き始めた。食品配送の仕事で、大手運送会社が取り仕切る物流センターで、4トン車に荷物を積んで近畿一円に配達する。運転者は「自宅に毎日帰れる」と張り切っていたが、実際は面接時の話と大きく異なっていたという。
     宵積み作業は午後5時に物流センターに入って始まり、センター内で荷物を積み合わせるが、同業者のトラックが数十台待機しておりスムーズに進まない。待機時間は長く、出発するのは日をまたぐことも珍しくない。
     配達先は24時間営業のスーパーだが、広範囲にわたる。荷物は午前10時までにすべて下ろし終えなければならず、積み込み後、そのまま配送に向かう。仕事が終わって自宅に帰るのが午前11時。午後4時に身支度をして自宅を出るが、睡眠時間は数時間程度しか取れていない。
     積み込む順番を後から来たトラックに抜かれないために仮眠も十分に取れない状況。給料を取りにきた運転者は目の下にクマが出来ており、疲れきった感じであったという。
     運送会社社長によると、運転者は、その物流センターを3PLで取り仕切る大手運送会社の、下請けのさらに下請けの運送会社で働いているとのこと。設立から日は浅く、台数は最低保有台数をやや超えるぐらいで、代表者自らハンドルを握っているようだ。
     「運転者は、拘束時間が18時間になることもあり、労働条件でも給料面でも長距離を走っていた頃より悪くなったと話していた。おそらく、今の会社に労基署が入ったら一発でアウトだろう」と話していた。

     
     
     
     

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