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    太田油脂 運送事業者と手を取り合って

    2014年10月21日

     
     
     

     「油づくりにこだわって110年。磨き抜かれた技術力で、常に新たなチャレンジを続けている」という太田油脂(愛知県岡崎市)。メーン事業は特殊油脂事業、オイリー・シーズニング事業、コーン事業など。今回は、生産管理部の大塚高司部長に、「運送事業者に求めるものは何か」を聞いた。
     「当たり前のようだが、運送会社さんに求めるものは高い品質と安全」という大塚部長。「当社では食品をメーンに扱っている。昨今は、ますます品質についての目が厳しくなっており、中身に問題がなくても、包装している段ボールにキズがついているだけで受け取っていただけないケースも珍しくない」と説明する。
     「油の場合でも一斗缶に入れるケースがあるが、一斗缶がへこんでいれば受け取っていただけない場合もある。ここ5年、10年で非常に厳しくなった」とし、「だからこそ、運送会社さんに求める品質も同じように高くなってしまう」という。


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     「品質に厳しくなった背景には、ISO認証の普及があるのではないか」とも指摘。「各段階で担当者が決まっており、ミスがあると自分の責任になってしまう。このままでは、包装している段ボールを包装しなくてはいけない」と苦笑する。
     「物流事業者もなかなか厳しいようだが、こちらもなかなか厳しい状況にある。運送会社さんとは、ともに助け合って進んでいきたい」と同部長。「先方の発注間違いであっても、こちらが涙をのむ場合もある。賞味期限の問題についても、この商品は『2年間は大丈夫』というものでも、『本当に大丈夫か』との思いが少しでもあれば、賞味期限を2年ではなく、半分の1年にしてしまっている。これはほとんどの会社が同じような姿勢でやっていること」と話す。
     さらに、「こちらの流通業者から受けるハードルが高くなれば、運送会社へのハードルも同じように上がる。原料の価格が上がり、流通側で『消費者還元セール』を実施すると、販売業者がたたかれる。流通側からは『キャンペーン中はこの値段で』ということも言われる。安ければいいのかという、食品に関する国全体の意識について考える必要がある」と指摘。「この厳しい状況のなか、運送会社さんとともに、手を取り合って進んでいかなくてはいけない」と思う。
     物流については、グループ会社の東洋ロジテム(額田郡)をすべて通しているという。「厳しいのは我々だけではないが、今後、品質や安全面でのハードルが下がることは考えにくい。これまで以上の対応が必要になってくる」と指摘する。
    ◎関連リンク→ 太田油脂株式会社

     
     
     
     

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