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運送会社
トランスグリップ 「事故防止は会社の基盤」
2018年4月13日
【埼玉】創業が1990年のトランス・グリップ(竹上清文社長、狭山市)は、菓子などの食品をスーパーやコンビニエンスストアへ配送する業務を関東・東北・信越・東海エリア20拠点で展開している。保有車両は中型車をメインに190台以上、社員数も800人を超える。
「創業時、保有車両は19台だったが荷主の要請を受け、あっという間に60台になった」と話す、7代目の竹上社長は「効率を良くするために積載量を上げようとすると、配送先の店舗数が多くなる。すると遅延が発生し、真面目なドライバーほど着荷時間を守ろうとスピードを上げて走り、事故につながっていた。
そこで当時、まだ義務化されていなかったデジタコを小型車までの全車に導入したところ、事故がピタリとなくなった」という。「当時は行政の認可もなく、機器も安くはなかった。見張られているようで嫌だとか、その分、給料を上げてほしいとか言ってくるドライバーもいた。しかし、今では社内規定速度の一般道路60キロ未満は当たり前に守られている」と説明する。一昨年、デジタコ4代目に全車で入れ替えた。「デジタコは指導のポイントを分りやすく表示する器具が良いが、今ではスピードオーバーするドライバーもいないので、ドラレコ付きで動態管理もできる次世代型にした。ドラレコでは、運転の基本である〝運転姿勢〟や交差点での一時停止の有無を抜き打ちでチェックしている」。
また、「倉庫のフォークリフトにドライブレコーダーを導入したら庫内事故がなくなり、事故が起きても報告がリアルタイムで来るようになった。何より人柄などの主観に捉われず、フォークマンとしての技術で客観的に評価できるようになり、新人への指導もキチンとできるようになったことが大きい」
3年前に労基署監査が入った時、かなり厳しい処分を受けたが、それを機に社内の運輸品質部に運輸監査部を新設し、社長直轄部署として社内監査を始めた。その際、是正が必要な部分の指摘はするが指導はせず、自力で改善させている。また、勤怠管理もタイムカード式からWeb式に変え、随時チェックできるようにした。
社内の評価制度も業績連動型に変え、わずかな頑張りでもキチンと評価する加点式評価に変えるようプロジェクトとして取り組んでいる。竹上社長は「常に進捗状況を管理できるように。例え、人件費が上がっても安全とセキュリティに投資できない会社ではダメですから」と語る。
◎関連リンク→ 株式会社トランス・グリップ
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