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ブログ・野口 誠一
第103回:失敗しないための戒め15か条 環境はいつ激変するかわからないと知れ
2004年11月10日
「失敗しないための戒め15か条」の第9条は、「環境はいつ激変するかわからないと知れ」である
戦後60年、焦土からの再出発を余儀なくされたわが国は、いまや世界第2位の経済大国を実現、享受している。これは自画自賛抜きに驚くべきことと言っていい。が、その道が平坦だったわけではない。オイル・ショック、円高、バブル崩壊、デフレ不況と、激変の連続でもあった。その激変に対応できた企業は生き残ったが、できなかった多くの企業は淘汰を免れなかった。
しかし、淘汰は自然の摂理であり、そのことによって産業構造、経済構造が強化され、今日があることもまた事実である。経営は何をおいても「環境適応業」である。環境の変化についていけないようでは到底、「勝ち組」には残れない。
勝ち組に入る条件は2つ。1つは、松下幸之助の言う「ダム経営」に徹することである。すなわち、好況のときにコツコツとダムに水を貯めるように利益を蓄積し、不況に備えておくことである。もう1つは、次に来る変化を読み、先取りし、どのような変化にも対応できるように態勢を整えておくことである。
経済の変化には必ず予兆がある。自然災害のようにある日突然ということはない。それはまず新しいキーワードとして経済社会の表面に浮上してくる。いまならさしずめコンプライアンス(法令順守)、CSR(企業の社会的責任)、グリーン調達(環境に配慮した素材・部材の優先購入)、FTA(自由貿易協定)、東アジア共同体などであろう。
こうしたキーワードは、社会や環境に配慮を欠くビジネスがますます成り立たなくなることを示す一方、世界の成長センターたるアジアにビジネス・チャンスがあることを暗示している。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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