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ブログ・橋本 直行
【相手をダメにするほめ方】
2010年8月9日
「ほめて伸ばす」というのは、多くの人が認識している人財育成のコツです。
しかし、スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック教授は、
「ほめ方によっては、能力を伸ばすどころか、相手をダメにして
しまう場合もある」という、衝撃的な研究成果を発表しています。
ドゥエック教授の指摘する「危険なほめ方」とは、ほめる対象を
相手の「能力」とするほめ方です。
例えば、テストの結果がよい子どもに対し、「頭がいいね」と、
その能力をほめるとします。
すると、その子は、ボロを出して自分の能力を疑われるようなことは、
一切やりたがらなくなる傾向が強いそうです。
新しい問題にチャレンジしなくなり、解けそうな問題にしか手を
出さなくなります。
そして、どこかで壁にぶち当たったときには、自分の能力を疑う
ようになり、自信とやる気を喪失していくのです。
しかし、相手の「能力」ではなく「努力」をほめるようにすると、
結果は違ってきます。
努力をほめられた子どもは、約9割が、新しいことにチャレンジする
ことを好んで、学べるチャンスを逃さなくなり、どんどん成長していきます。
つまり、能力をほめると子どもの知能は下がり、努力をほめると
こどもの知能は上がるのです。
部下育成においても、ルールはもちろん同じでしょう。
なお、本件については、同教授の著書「『やればできる!』の研究」
(草思社)に、くわしくわかりやすく書かれているので、リーダーの
方には、ぜひ読んで欲しいと思います。
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筆者紹介
橋本 直行
船井総研ロジ株式会社 取締役執行役員 事業部長
1972年生。兵庫県尼崎市出身。関西学院大学法学部卒業。物流企業の業績アップ専門コンサルタント。特に、問い合わせを激増させるホームページの企画や受注率を上げる企画提案書の制作のノウハウは、社内トップクラス。 繁盛物流企業を創るための経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」主宰。 -
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