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  • ブログ・川﨑 依邦

    一人でも入れる労働組合がやってきた(23)労使争議は自分のせい

    2011年11月25日

     
     
     

     5人の分会員が2人となった。A社長はトコトン追い詰められて心は真っ暗だったが、かすかに灯りがともる。分会を辞めた3人の組合員には、○万円の退職金を支払ってケリをつけることができた。「組合を辞めるということは、会社を辞めるということである」と元組合員は語る。元組合員の心境としては、けじめをつけたわけである。



     それにしても、上部団体の説得はしつこいものがあった。「今、組合を辞めて我々を裏切るのか」「我々を甘くみるな」「どう落とし前をつけるのか」…。ひたすら「辞めさせて下さい」と訴えるしかなかった。組合に入るのも一大決意がいるが、辞めるにはもっと勇気がいる。

     元組合員いわく「社長も反省して下さいよ。私たちは組合活動にびびって辞めますが、組合というのは甘いものではありませんよ」。A社長はそんなことを言われるまでもなく、組合が甘いものとは全く思っていない。この間の団体交渉のやりとりが頭をよぎる。

     今までの人生の中で、あれほど頭に血がのぼったことはない。上部団体のメンバーに責められ、分会員も言いたいことをズバズバと言ってくる。法律という武器の前に成す術もない。まるで大砲(組合)と竹やり(A社長)である。街宣車の抗議活動にびっくりする。近所の同業者からは「どうしたんですか。えらいことになっていますね」と、高みの見物をされる。A社長としては、情けない限りである。改めて元組合員に「社長も反省して下さい」と言われると内心、忸怩たるものがある。

     言われるまでもなくA社長は反省している。このような労使争議になったのも自分のせいだと、よくわかっている。中小企業の宿命で社内管理体制の充実には手が付けられていない。ドライバーに欠員が生じる時はA社長自らハンドルを握る会社である。とても社内管理体制に力を注げる余力はない。

     正直に言って就業規則や給与規定は重視していない。「就業規則や給与規定では飯は食えない」と思っている。

     ところが、組合ができるとそういう訳にもいかない。反省その1である。さらに組合ができたきっかけはドライバーの声、不満を頭から押さえつけてきたことにもある。コミュニケーションが足りない。反省その2である。根本的には経営状況が赤字ということにある。赤字であるので、ドライバーの賃金をカットせざるを得ない。赤字から黒字にすることである。経営改善することである。反省その3である。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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