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  • ブログ・川﨑 依邦

    中小運送会社の経営改善の記録(12)給与改革のきっかけ

    2012年9月21日

     
     
     

     「やる気の持てる給与体系」は時間数×割増単価ではない。会社割増賃金=運行時間外手当ルールである。「給与改革を平成20年11月に実施する。詳しくは10月に発表する」。8月の全体会議で公表する給与改革は、労使の緊張が最も高まるテーマである。



     「給与を変える。現行の賃金10%削減」と社長が宣言して間もなく、「一人でも入れる労働組合」がやってくるケースもよくある。給与10%削減となると不利益変更である。同意できないということで労働組合は白紙撤回を求めてくる。ドライバーの働く根本動機は金=給料である。給与改革はドライバーの根本動機を鋭く刺激する。「給料は上がるのか? 下がるのか?」「下がるとなったら生活ができない」。普通は色々不満があっても「まあこんなものか。給料を上げてくれと言っても上げてくれないしなあ」と諦めていた心に火がつく。まさに寝た子を起こすこととなる。従って経営者は無理をしたくない。無理に動いて労働組合でもできたら「おおごと」だからだ。

     労働組合のある会社だと、おいそれとは給与改革は順調に進まない。「経営者が給与を変える」と言って2年も3年もそのままというケースも珍しくない。従って給与改革にはきっかけがいる。ひとつは経営危機である。「このままの経営だと、いずれ会社は行き詰まる」。そこで給与改革ということになる。更にコンプライアンスがある。「このままの給与では時間外手当の未払いとなる」。次いでドライバーの人材育成、質をどう上げていくかという物流品質向上ニーズもきっかけとなる。経営危機、コンプライアンス、物流品質向上のニーズのトリプルがきっかけになるケースもある。

     まさにプレジャーの給与改革はトリプルである。しかも活動停止とはいえ、「一人でも入れる労働組合」がある。いつ目を覚まして活火山となるかもしれない。そもそも労働組合ができたのも給与問題=時間外手当の未払いで、最も敏感なテーマが給与改革である。

     グリーン経営に取り組む。配車を常務から元委員長に交代する。主要荷主からの取引解約も解除となる。これからが真の本格スタートとなる。そこへ元委員長が「このままの給与ではドライバーのやる気が上がらない」とポツリ。筆者は経営コンサルタントである。給与改革を運送会社で経営指導している。「ミイラ取りがミイラになった」とはいえ、ここで給与改革しなければ経営コンサルタントの名が廃る。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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