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  • ブログ・川﨑 依邦

    中小運送会社の経営改善の記録(34)目標管理システムの確立

    2013年3月14日

     
     
     

     (5)目標管理システムについて



     コミュニケーションシステムは何を目指しているか。それは企業目標と連動して個人目標を設定し、実行していくことを目指している。単に職場の空気を明るくすることにコミュニケーションの役割があるのではない。企業経営には中・長期(3?5年後)の目指すべきビジョンを持たねばならない。中・長期の指標としては経営規模(売り上げ、総資本、人員)をどうするか。収益力(粗利益、経常利益)、生産性(個人収支、1人あたりの付加価値)、安定力(自己資本比率)、設備投資計画(トラック、用地など)、進むべき方向性(現業拡大、新規事業など)、取り組むべき方針(荷主第一、物流品質向上など)についてもはっきりさせなければならない。

     「3?5年後の自社の姿を目標として持つことは、夢みたいなものよ」と語る経営者もいる。日々の努力と3?5年後のあるべき姿をイメージすることは両立する。あるべき姿に向かって今、何をすべきか。単年度の目標をつくる。単年度の計画は売り上げ目標、粗利益目標、営業利益目標を立てる。その上で年度方針を立てて戦略を構築する。

     戦略の指標としては市場戦略(市場のターゲットを決める)、荷主戦略(既存荷主、新規荷主、業種業態のターゲットを決める)、商品戦略(自社の強みに磨きをかける)、売り込み戦略(営業パンフレット、専属営業などの売り込み方法を決める)、投資戦略(いくら投資するか決める)、人材戦略(戦略を実行していくための必要な人材を決める)がある。

     ?強くて競争力のある会社?は、自社の中・長期ビジョンを持っている。自社の将来像をイメージすること、そこに向かって一歩ずつ突き進んでいくことが目標管理システムの目的である。

     経営者はひとつ船(企業)を操る船長である。大海に船を浮かべて航海している。乗組員は運命共同体である。嵐に遭遇することもある。目的地に向かって進んでいる。海図はどこにあるか。海図=目標管理システムである。海図がなければ波に揺られて右、左するばかりである。空に浮かぶ星=ビジョンを目印として船を操る=目標管理システムである。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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