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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(151)小集団活動の実践〈事例A〉

    2017年4月13日

     
     
     

     〈ミーティングの設定〉



     A社は、車両台数50台の中堅運送会社である。小集団グループ制度による職場ミーティングを週1回行っている。10グループの小集団があり、グループ分けの基準は、仕事の内容である。
     職場ミーティングのテーマは「5Sの向上」である。5Sとは「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「しつけ」のこと。この5Sについて、3か月ごとにテーマを絞り込んで深く掘り下げている。1か年の活動計画は次の通りである。

     ◎第1期(1〜3月)=オアシス運動
     オアシス運動は、あいさつの徹底を目的としている。「オハヨウゴザイマス」「アリガトウゴザイマス」「シツレイシマシタ」「スミマセンデシタ」—-。このオアシスを繰り返し、繰り返し徹底している。仕事の内容によって、朝礼ができるグループは、10グループのうち5グループにとどまっている。
     朝礼のできる5グループは、毎朝5分間、オアシス訓練を行っている。朝礼のできないグループは、自主申告で出庫時に車に向かってオアシスを行う。やったということであれば、運転日報にチェックしておく。3か月間を1期間として実施していく。実施状況の確認とオアシスの目的、意義、大切さについて、週1回の職場ミーティングで身に染み込むまで取り上げていく。

     ◎第2期(4〜6月)=車のスピード運動
     車のスピード運動とは、社速を守ることである。A社の社速は第1段階として高速90??、一般道60??としている。どんなことがあっても高速では90??以上は出すな、一般道では60??以内で行けということにしている。タコグラフのチェックを職場ミーティングで行うわけである。1週間の運行記録の中で、社速を守りきれなかった原因について追及するのが、職場ミーティングの目的である。

     ◎第3期(7〜9月)=清潔・クリーン運動
     清潔・クリーン運動とは車内、車外の清掃とトイレの掃除のことである。清掃チェックリストに基づいて車の内外をきれいにする。当番制で、手順にしたがい会社のトイレをピカピカにする。

     ◎第4期(10〜12月)=荷主満足度向上運動
     荷主満足度向上運動とは、荷主に喜ばれることをするということである。荷主に喜ばれるにはどうするか。荷主への気持ちのいいあいさつの励行、クレーム、トラブルをゼロにすることである。
     1年間の活動計画としてオアシス運動、車のスピード運動、清潔、クリーン運動、荷主満足度向上運動を3か月単位で展開している。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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