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ブログ・上西 一美
第136回:死角を作らないことが重要
2025年2月20日
日本事故防止推進機構(JAPPA)の上西です。昨年は2024年問題の影響で、監査基準が厳しくなるなど、運輸業界にとっては、激動の1年となりました。中でも、トラックが右左折で自転車や歩行者、そして車椅子まで巻き込み、死亡させる事故が目立ちました。このような右左折時に発生する事故の一番の原因は、やはりトラックの死角で見えないという問題です。これはすべての運転者が意識しているはずのリスク。にも関わらず、起こしてしまうのです。
この死角による見落としを防止するために、まずやらなければいけないこと、それは、自らが死角を作らないことです。では、自ら死角を作るとは、どのようなことでしょうか?
1.助手席や運転席のカーテンを閉める
2.大型車の場合、安全窓をふさぐ
3.ダッシュボードに荷物を置くこれらの行為は、道交法違反にあたり、検挙されることもあります。私が企業を訪問したとき、よく見るのがダッシュボードの上に書類やヘルメットを置いているトラックです。これらの物は、走行中、落ちたり動いてしまい、運転者が反射的に取ろうとしてハンドル操作を誤り、事故を起こす映像を何度も見てきました。
しかも、死角による見落としは過失ですが、これらの行為は単純なミスではなく、故意の過失と言われます。管理者の方は、車庫で停まっている車両チェックもぜひ行って、運転者のこれらの行為を防止してください。
今年も、1件でも不幸な交通事故が皆さんの会社で起きないように、このコラムを書いていきますので、皆さん、よろしくお願いします。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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